ジェネシス
~ミケランジェロの詩と光彩~増浦行仁写真展
2003.4.1(火)—4.25(金)
- 開催期間:2003年4月1日(火)~4月25日(金)
- 休館日:毎週月曜日(休館日が祝日・振替休日の場合はその翌日)
- 料金:一般600(480)円/学生400(320)円/小中高生・65歳以上300(240)円
- ※各種カード割引あり
( )は20名以上団体、当館の映画鑑賞券ご提示者、上記カード会員割引(トワイライトカードは除く)/
小学生以下および障害者手帳をお持ちの方とその介護者は無料/第3水曜日は65歳以上無料
イタリア美術の巨匠ミケランジェロの彫像を自然光にこだわった独特の切り口で綴る展覧会ジェネシス~ミケランジェロの詩と光彩~増浦行仁写真展」を開催いたします。
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2002年10月から2003年1月までフィレンツェのカーサ・ブオナロッティという、最高の場を与えられた展覧会の、いわば凱旋展を東京都写真美術館で開くことになった。増浦氏が18歳で渡仏してから、マイヨール、ロダンをはじめ彫刻作品を主たるモチーフとして以来、ミケランジェロ彫刻には7年の歳月を費やしてその力を注ぎ込んだ成果を東京で公開するのである。
イタリアのナチオーネ紙は、「西洋美術の巨匠の作品をわれわれの文化から遠くにある視線がいかに解読し、再解釈して見せてくれるか」と評した。それも当たっているかも知れない。
私はミケランジェロの永遠の美を、写真だけができる表現としてとらえた作家の大きな力に敬意を表したい。その要素は光であり、視覚であり、一瞬とも言ってよい時間であろう。そして、その奥にはミケランジェロと増浦氏の作家性による新しい創造があるのではないか。
写真家は作品について語らないのが常だ。その作品が自らの口で鑑賞者に語りかけさせるのが美術館の仕事だとすれば、またとない機会を持たせてもらったことが嬉しい。
東京都写真美術館館長 福原義春
左)ローマ市民Ⅲ 2000年 中)バッカス 2000年 右)光の奇跡「私は光です」2000年
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■出品予定作品:『光の奇跡』『バッカス』『フィレンツェのダビデ』ほか
■出品作品点数:70点~90点

増浦行仁 YUKIHITO MASUURA
写真家 Photographer
1963年生まれ。
1981年渡仏。1983年にはVOGUE(Paris)ギィ・ブルダン氏のアシスタントとなる。
1986~1988年、マイヨール彫刻全作品撮影。1987年サロン・ドートンヌ入賞。1988年ルーブル美術館、オルセ−美術館の撮影許可取得。1988~1990年ボロブドゥール(インドネシア)を撮影。1989年パリ近代美術館の撮影許可取得。1989~1993年ブルデル彫刻作品撮影。1993年、コダックフォトサロン(銀座)にて『ボロブドゥール』個展開催。1994年マツダロータリー御堂筋にて『ROFIL』(ブルデル彫刻による作品集)個展開催。SKIRA社(ジュネーブ)より、MAILLOL作品集出版。アリアンス・フランセーズ・大阪にて『MAILLOL』(マイヨール彫刻による作品集)個展開催。ミケランジェロ作品撮影開始。1995年REXギャラリーにて『2人展/嶋高宏×増浦行人』開催。1997年ロダン美術館の依頼により、彫刻作品撮影開始。1998年BIBLIOTHEQUE NATIONAL de FRANCE(フランス国立図書館)に作品31点を永久保存される。
アサヒグラフ新年合併号「トスカーナの貴族たち」企画、撮影。1999年アサヒグラフ「WARNING!」企画、連載。2000年、ギャラリー KURANUKIにて『KHAOS』(ロダン彫刻による作品集)個展開催。2002年12月、アートン社より写真集「GENESIS」を上梓、また 2002年、フィレンツェのカーサ・ブォナロッティ(通称/国立ミケランジェロ美術館)を皮切りに個展を開催するなど、21世紀を担う写真家としての活躍に大きな注目が集まっている。