中島健蔵展
2004.1.20(火)—2.22(日)
- 開催期間:2004年1月20日(火)~2月22日(日)
- 休館日:毎週月曜日(休館日が祝日・振替休日の場合はその翌日)
- 料金:料金:一般500(400)円/学生400(320)円/中学生・65歳以上300(200)円 ※( )は20名以上団体および東京都写真美術館友の会、当館の映画鑑賞券ご提示者/小学生以下および障害者手帳をお持ちの方とその介護者は無料/第3水曜日は65歳以上無料
激動の20世紀をユマニストの確かな眼差しで見すえ、
走り続けた批評家・ジャーナリスト。
戦争に押し流され、原爆と敗戦に意気阻喪した日本の文化界を、民主的連帯意識による共通の広場へと結集させることを志し、行動的知識人として特に文化団体の基盤づくりに邁進する。日本文芸家協会、日本ペンクラブの再建、日本比較文学会、日本著作権協議会、日本オーディオ協会などの創立に参画し重要な役割を担った。当然これらのフィールドには多彩な交友が成り立つ。後半生彩った中国の友人たち、彼が生涯にただ一人師匠と仰いだ詩人菊池香一郎をはじめ、思想家三木清、作曲家諸井三郎、仏文学者渡辺一夫、ジャーナリスト笠信太郎さらに井伏鱒二、中野重治など、文人は枚挙にいとまがない。戦中関係した東方社では、林達夫、写真家木村伊兵衛、デザイナー原弘などと交わりを得た。各方面ですぐれた人々との交友関係は、そのまま彼の行動に直接の糧となっていった。日記・メモ魔・資料収集魔の彼は、写真機をいつも首にぶらさげてメモがわりに文人・音楽家・写真家など、活躍の場を即スナップの場に変えて写しまくった。プロ写真家・関係者との交友も深く、ノン・プロと自称した。1968年6月15~20日、長年撮りためられた知人の肖像、フォトジェニックな顔の持主達を並べて『中島健蔵写真展「顔・顔・顔」』が銀座ニコンサロンで開催された。これには、1969年日本写真協会より年度賞が授けられた。
『理想とは、決して固定しているものでもなく、いわば、無限に一歩ずつ先へ歩いてゆく目標のようなものである。』
中島健蔵のボンサンスを写し出している言葉ではなかろうか。 (石井仁志 )




(左から)三島由紀夫、奥野建生、(後ろ)杉森久英 1956年

(左から)有吉佐和子、杉村春子 1962年
__________________________________________________★多くのメディアでこの展示会が紹介されました。



左)毎日新聞社[2004年1月20日朝刊より]
中)日本カメラ[2004年2月号より]
右)日本文化交流[No68より]