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東京都写真美術館 TOKYO PHOTOGRAPHIC ART MUSEUM

開館時間 10:00-18:00

入館は閉館時間の30分前まで

上映は1Fの上映時間を参照

本日は開館しております(10:00-18:00)

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日本語

フアン・モンティソン伯爵(後のスペイン王フアン3世)《リージェンツ・パーク動物園のカバ、1852年》『写真クラブのメンバーによって制作された1855年の写真アルバム』より 1852年 単塩紙 大英図書館蔵 © British Library Board (C.43.i.7)
3F

写真の起源 英国

2019.3.55.6月・振休

  • 開催期間:2019年3月5日5月6日月・振休
  • 休館日:毎週月曜日(ただし、4月29日(月・祝)および5月6日(月・振休)は開館)
  • 料金:一般 900(720)円/学生 800(640)円/中高生・65歳以上 700(560)円 ※ ( )は20名以上団体、当館の映画鑑賞券ご提示者、各種カード会員割引、当館年間パスポートご提示者(ご利用案内をご参照ください)/ 小学生以下および都内在住・在学の中学生、障害者手帳をお持ちの方とその介護者は無料/第3水曜日は65歳以上無料

「写真の起源 英国」の開催期間中、海外借用作品の保護のため、展示室入室前に手荷物検査を行います。お手数をお掛けいたしますが、皆様のご理解とご協力をお願い致します。

日本における写真文化のセンター的役割を担う東京都写真美術館では、毎春、初期写真に焦点を当てる展示を行っており、2019年は「写真の起源 英国」展を開催します。 写真の発明に関する研究は18世紀末から始まり、1839年に最初の技術が発表されることで写真の文化が幕を開けます。英国ではヴィクトリア文化に根ざす貴族社会において、研究が発展し、広く文化として波及します。
本展は、多くの日本未公開作品を手がかりに、これまで日本国内で知られていなかった英国の写真文化の多彩な広がりを展覧します。これは同時に、19世紀の華麗な英国の姿を同時代に制作された写真によって知るとても希有な経験となるでしょう。 幕末~明治の日本人たちが憧れた英国の写真文化とその歴史の広がりをご自身の目でお確かめください。




展示構成
<第一章 発明者たち>
科学者・数学者であったウィリアム・ヘンリー・フォックス・タルボット(1800-77年)は、1833年に、妻のコンスタンスと旅行をした際、カメラルシーダ(デッサンを補助する光学装置)を使って風景を描くことの困難さに直面し、同時に光学像の美しさに魅了されました。その像をそのまま紙に定着させたいと、写真の発明を決意しました。そして、1835年夏に世界初のネガ像の定着に成功します。その後、カロタイプ(タルボタイプあるいはサンピクチャース)を発明します。これは撮影したネガ像から、ポジ像のプリントを作成する方式で、その後150年にわたって中心的に用いられる写真方式の元祖となりました。
天文学者・数学者のジョン・ハーシェル(1792-1871年)は、1842年に青写真(サイアノタイプ)を発明します。日光をあてて、鉄塩の化学反応を利用した写真技法は、美しい青色が特徴です。最初にフォトグラフィ(Photography、写真)や、ネガティブ(negative、陰画)、ポジティブ(positive、陽画)という言葉を使ったのもハーシェルでした。
フレデリック・アーチャー(1813 -57年)は、1851年に科学雑誌『ケミスト』にコロディオン湿板方式を発表しました。ガラス板に感光乳剤を引き、それが乾かないうちに撮影・現像をする写真技法で、それから30年以上も、写真の中心的な技法として、欧米や日本でも広く使われていきました。


ジョン・ハーシェル《海辺の断崖にある洞窟、ドーリッシュ、デヴォン》 1816年  カメラ・ルシーダを用いたスケッチ 東京都写真美術館蔵



ウィリアム・ヘンリー・フォックス・タルボット《タルボットの次女、ラザモンドの肖像》1844年 単塩紙/ 紙製ネガ原板 東京都写真美術館蔵


アントワーヌ・クローデ 《ウィリアム・ヘンリー・フォックス・タルボットの肖像》 1845年頃 ダゲレオタイプ 大英図書館蔵 
© British Library Board

<第二章 ヴィクトリア朝の文化>
英国でさまざまな写真技法が発明され、発達していった背景には、ヴィクトリア朝(1837-1901年)の、産業革命による経済発展があります。写真技術は、まさに大英帝国の絶頂期に産声を上げ、その栄華を写し続けたのです。
また、ロンドンでは1851年と1862年に万国博覧会が開催されました。二度目の万博では、写真のセクションが設けられ、多くの人々が写真を見るために押し寄せました。


制作者不詳《クリスタルパレス、ハイド・パーク》1851年 ダゲレオタイプ 東京都写真美術館蔵


クレメンティナ・ヘイワーデン子爵夫人 《クレメンティナ・モウド》 1863年 鶏卵紙 国立科学メディア博物館蔵 
© National Science & Media Museum / Science & Society Picture Library



ヴィクター・アルバート・プラウト《ウェストミンスター寺院の内装、東向聖歌隊台》1860年以前 鶏卵紙 ヒストリック・イングランド・アーカイヴ蔵 By permission of Historic England Archive

<第三章 英国から世界へ>
1850年代に入ると、英国の写真師は国外へと活躍の場を広げます。その大きな動機は「外交」と「オリエンタリズム」です。
1853年から56年にかけてクリミア半島で繰り広げられた戦争では、はじめて公式記録に写真が用いられました。ロジャー・フェントン(1891-69年)は、戦場に砲弾が転がる谷をモチーフに、誰ひとり写っていない戦場をとらえています。アメリカの南北戦争を民間向けに記録した写真集を制作し たのは、スコットランド人のアレキサンダー・ガードナー(1821-82年)です。フランシス・フリス(1822-98年)は、大判(16×20インチ)カメラで中東やエジプトの風景や人々の様子を撮影し、英国の人々のオリエンタリズムに応えました。
1853年、ペリー提督率いる東インド艦隊が日本を開港へと導くと、英国も条約を締結し、写真師たちが来日しました。そして、写真文化が日本にも広まっていき、1891年には「外国写真画展覧会」が開催されました。300点を超える国外の写真が日本ではじめて紹介され、英国の作品も出品されたのです。


ロジャー・フェントン《死の影の谷》1855年 鶏卵紙 ヴィクトリア・アンド・アルバート博物館蔵  © Victoria and Albert Museum


ヘンリー・ピーチ・ロビンソン 《キャロリング》 ゼラチン・シルバー・プリント、後年のプリント 1887年 東京都写真美術館蔵


ウィリアム・バートン著 『外国写真展覧会 目録』 1893年 書籍 東京都写真美術館蔵

□主催:公益財団法人東京都歴史文化財団 東京都写真美術館/東京新聞
□協賛:東京都写真美術館支援会員
□協力:全日本空輸株式会社

関連イベント

ラリー・シャーフ教授による講演会
2019年4月21日(日) 14:00~15:30  終了致しました
英国初期写真研究の第一人者であるラリー・シャーフ教授による講演会を行います。※同時通訳付
登壇者:ラリー・シャーフ(ウィリアム・ヘンリー・フォックス・タルボット・カタログレゾネ ディレクター)
会場:東京都写真美術館 1階ホール 各回定員:190名
※当日10時より1階総合受付にて整理券を配布します。番号順入場、自由席。

古典技法ワークショップカロタイプ・ネガ制作デモンストレーション
2019年3月30日(土) 15:00~17:30(開場 14:45)  終了致しました
カロタイプ・ネガ(紙を支持体に制作するネガ原板)の制作プロセスを見学できるデモンストレーションです。世界初のネガポジ方式の写真技術を知る絶好の機会です。 プレゼンテーション終了後に4月6日(土)および 7日(日)に開催する「カロタイプ制作ワークショップ」(有料・デモ参加者対象)への申し込みも受付けます。
会場:東京都写真美術館 1階スタジオ
定員:50名(入場無料)
※当日10時より1階総合受付にて整理券を配布します。番号順入場、自由席。
展覧会担当学芸員によるギャラリートーク
2019年3月15日(金) 14:00~  終了致しました
2019年4月5日(金) 14:00~  終了致しました
2019年4月19日(金) 14:00~  終了致しました
2019年4月29日(月・祝) 14:00~  終了致しました
2019年5月3日(金・祝) 14:00~  終了致しました
2019年5月4日(土・祝) 14:00~  終了致しました
2019年5月5日(日・祝) 14:00~  終了致しました
会期中の第1・第3金曜日および4月29日、5月3日、5月4日、5月5日の14:00より担当学芸員による展示解説を行います。
展覧会チケット(当日消印)をご持参のうえ、3階展示室入口にお集まりください。
ギャラリーツアー・イン・イングリッシュ
2019年3月8日(金) 18:00~19:00  終了致しました
2019年3月10日(日) 14:00~15:00  終了致しました
英語による展示解説を開催します。展覧会チケット(当日消印)をご持参のうえ、3階展示室入口にお集まりください。 
ゲスト:セバスティアン・ドブソン(写真研究家)

「写真の起源 英国」連続講座
2019年3月7日(木) 18:00~19:30 セバスティアン・ドブソン(写真研究家)  終了致しました
2019年3月9日(土) 14:00~15:30 ルーク・ガートラン(セント・アンドリューズ大学准教授)※逐次通訳付  終了致しました
2019年3月15日(金) 18:00~19:30 鳥海早喜(日本大学藝術学部専任講師)  終了致しました
2019年3月23日(土) 14:00~15:30 打林俊(東京大学総合文化研究科特別研究員)  終了致しました
2019年3月29日(金) 18:00~19:30 高橋則英(日本大学藝術学部教授)  終了致しました
英国の初期写真に関する、研究者による講演を行います。
会場:東京都写真美術館 1階スタジオ
各回定員:50名
※当日10時より1階総合受付にて整理券を配布します。番号順入場、自由席。
英国美術展割引
東京都写真美術館で開催する「写真の起源 英国」の会期中、下記の美術展と相互にお得な「英国美術展割引」を実施します。三菱一号館美術館で開催する「ラファエル前派の軌跡」展の半券をご提示いただくと、本展入場券が通常料金より2割引となります。また、三菱一号館美術館で本展の入場券をご提示いただくと、「ラファエル前派の軌跡」展を入館料当日券より100円引きでご鑑賞いただけます。
※入場券1枚につき1回限り有効。他の割引併用不可。
三菱一号館美術館「ラファエル前派の軌跡」展 (会期:2019年3月14日~6月9日)
問い合わせ:03-5777-8600(ハローダイヤル)
展覧会についてはこちら


事業はやむを得ない事情で変更することがございます。

展覧会図録

写真の起源 英国
東京都写真美術館より刊行。B5サイズ、全247ページ、全編和英表記。 執筆:高橋則英、セバスティアン・ドブソン、鳥海早喜、打林俊、ラリー・シャーフ、マルタ・ワイス 、三井圭司 2,700円(税込)

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