ジョルジュ・ビゴー展
-碧眼の浮世絵師が斬る明治-
2009.7.11(土)—8.23(日)
- 開催期間:2009年7月11日(土)~8月23日(日)
- 休館日:毎週月曜日(休館日が祝日・振替休日の場合はその翌日)
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料金:一般 800(640)円/学生 700(560)円/中高生・65歳以上 600(480)円
- ※各種カード割引あり
( )は20名以上団体、当館の映画鑑賞券ご提示者、上記カード会員割引(トワイライトカードは除く)/ 小学生以下および障害者手帳をお持ちの方とその介護者は無料/第3水曜日は65歳以上無料
文明開化の時期に来日したフランス人画家、ジョルジュ・ビゴー(1860-1927)。急速に近代化する日本を目の当たりにした彼は、好奇心と親しみを持って、さまざまな日本の情景を描き、その姿を西洋に伝えました。
数多く残された作品のなかでも、西洋を追いかけて近代化する日本が描かれた画集『あさ』『また』『おはよ』や『クロッキー・ジャポネ』などは、来日直後に彼が見た日本が生き生きと映し出された傑作です。歴史教科書で著名な「釣りの勝負」が収録される雑誌『トバエ』では、美しい日本を捨て、ひたすらに欧米の真似をすることが高尚だと信じていた明治の日本人の姿を見過ごすことなく伝えました。
しかし、ビゴーが共感と同情を込めて描いた作品は、当時の日本人にとっては快いものではなかったのかもしれません。官憲から目をつけられたビゴーに対して、日本人の目は徐々に厳しいものに変わっていきました。帰国後、パリで風刺挿絵画家としてデビューをしたビゴーですが、わずか6年で郊外へと移住。生活のため、挿絵の仕事を引き受けて暮らしたといいます。
本展では、渡日前にビゴーが描いた新聞や雑誌への挿絵から、日本で出版した画集、そしてこれまであまり紹介されることのなかった帰国後の作品など、彼の仕事を網羅する資料を展示することで、ビゴーの全生涯を明らかにいたします。
近年発見された『クロッキー・ジャポネ』のオリジナル銅版の展示のほか、この原版数点からのプリントなど、貴重な試みも行う予定です。 美しい日本をこよなく愛し、世界に伝えたビゴー。幕末や明治初期の風俗、磐梯山の噴火、日清戦争など日本の初期写真を併せて紹介することで、写真史からみたビゴーの魅力と、ビゴーを魅了した日本の姿にもせまります。


左)ジョルジュ・ビゴー ≪日本の正月—新年回りに出かける士官≫ 『イリュストラシオン』1904年1月2日号より
右)下岡蓮杖 題不詳(豆腐屋と客) 明治初期

ジョルジュ・ビゴー ≪釣りの勝負≫ 『トバエ』 第2次第1号より 1887年 横浜開港資料館 ブルーム・コレクション蔵

田中美代治 《磐梯山・蒸気噴出》 1888年
□主催:財団法人東京都歴史文化財団 東京都写真美術館/東京新聞
□協賛:NECディスプレイ・ソリューションズ
関連イベント
- カフェトーク
- 2009年7月17日(金) 18:00~20:00 終了致しました
2009年8月7日(金) 18:00~20:00 終了致しました
ジョルジュ・ビゴー展の開催にあわせて
ゲストをお迎えしたカフェトークを開催いたします。
○第1回 展覧会監修者による『ジョルジュ・ビゴー展カフェトーク』
7月17日(金) 18:00~20:00
ゲスト:及川茂氏(日本女子大学教授・ジョルジュ・ビゴー展監修者)
場所:2階 カフェ・シャンブルクレール
参加費:1,000円(観覧料・ドリンク代込み)
定員:35名(先着順)
○第2回 『ビゴーの愛でた日本』
8月7日(金) 18:00~20:00
ゲスト:クリスチャン・ポラック氏(日仏外交史研究家)
場所:2階 カフェ・シャンブルクレール
参加費:1,000円(観覧料・ドリンク代込み)
定員:35名(先着順)
【申込方法】
往復はがきで、ご希望参加日、申込者の氏名、送付先をご記入の上、下記の宛先へお送りください。
宛先:〒153-0062 東京都目黒区三田1-13-3 東京都写真美術館
ジョルジュ・ビゴー展 カフェ・トーク係
※ただし、定員に達し次第、締切とさせて頂きます。
※なお開催日に、お席に余裕がある場合に限り、当日受付をいたします。 - 担当学芸員によるフロアレクチャー
- 2009年7月17日(金) 16:00~ 終了致しました
2009年8月7日(金) 16:00~ 終了致しました
2009年8月21日(金) 16:00~ 終了致しました
担当学芸員による展示解説を行います。
※当日有効の展覧会チケットをお持ちの方は、どなたでもご参加いただけます。
展覧会図録
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ジョルジュ・ビゴー展
フランス人画家ジョルジュ・ビゴーの全生涯を日本ではじめて明らかにする本展覧会のカタログ。 全作品が掲載された充実の内容です。