学芸員コラム
名和晃平,PixCell 「Zebra」(撮影:金子治夫)
岩井俊雄/河口洋一郎/名和晃平/タムラサトル/田中秀幸/scope+橋本典久/藤本由紀夫+永原康史/平野啓一郎/横尾忠則/福田美蘭/木本圭子 /minim++/明和電機/クワクボリョウタ/松村泰三/森脇裕之・他/幻燈機/影絵/アナモルフォーズ/驚き盤/ゾートロープ/プラクシノスコープ/エジソン社・リュミエール社映画ポスター/ステレオスコープ/カメラオブスクラ・他
高度な可視テクノロジーが日常となった現在、私たちには「視る/知る」という欲求が新たに加わり、時代とともにそれはより一層高まっています。本展では、写真・映画前史に始まる4,000点で構築された独自の映像装置コレクションを5つのカテゴリーで総覧し、現代作品とともにひとつの超(メタ)ヴィジュアルな空間を作り出すことを試みます。例えば、国内外アーティストによる現代作品の蓄積や現代美術に拡張する新たなプロジェクトと、その源である映像装置に繋がる「視覚への欲求」を体感する展示やワークショップを行います。その目的は新旧の視覚メディアを等距離に往来し、新たな表現・創造のインスピレーションを得ようというものです。会期をふたつのパートに分け、モーショングラフィックス、ネット作品、プロダクト、ミュージックビデオ、ゲームやエンターテイメントまでを対象に展開します。開館10周年の節目に、科学と芸術の融合領域も含め常に変容する「映像メディア/メディア芸術」の新たな意味を探求します。ひろがる映像メディアの体験にどうぞご参加下さい。
歪める/変容させる/コラージュする/映す・照らす/繰り返す
動かす/止める/ずらす/色を変える/つかまえる
とりまく/飛び出す/触れる/リアルにする/出現させる
拡大する/縮小する/探索する/高精細にする/音をさぐる
写す/タイムスライスする/記憶する/蓄積する/伝える
左) 久里洋二「キネトスコープのフィルム」1994年/Yoji Kuri,Film for Kinetoscope
右) 岩井俊雄「時間層II」1985年 毎日新聞社蔵・東京都写真美術館寄託/Toshio Iwai,Time Stratum
左上) 河口 洋一郎「Artificial Life Metropolis-Cell」/Yoichiro Kawaguchi,Artificial Life Metropolis-Cell
右上) 制作者不祥「各種の幻灯機」 19世紀/Unknown artist,Magic Lantern
左下) アタナシウス・キルヒャー著「光と影の大いなる術」(第2版) 1671年
右下) 福田美蘭「Camera Eye」1995年/Miran Fukuda,Camera Eye