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写真提供:T&Kテレフィルム

オペラ映画フェスティバル2009

~モーツァルト4大オペラ~

1F ホール

2009.12.512.27

  • 公式ホームページ → http://gakugakai.com

  • お問い合せ:樂画会事務局 03-3498-2508
  • 上映期間:2009年12月5日(土)~12月27日(日)
  • 休映日:毎週月曜日
  • 上映時間:上映スケジュールは上部の表をご覧ください。
  • 料 金:[当日券]一律3,000円 ※各種割引はございません。

■上映作品
「フィガロの結婚」:3時間2分+休憩10分
「ドン・ジョヴァンニ」:2時間47分+休憩10分
「コジ・ファン・トゥッテ」:2時間56分+休憩10分
「魔笛」:2時間15分
○各回入れ替え制 ○開場は20分前 ○「魔笛」以外の作品は途中休憩(10分)あり


クリスマス・シーズンの20日間にわたり、「オペラ映画フェスティバル2009 ~モーツァルト四大オペラ~」が開催されます。モーツァルトの代表的なオペラである「フィガロの結婚」「ドン・ジョヴァンニ」「コシ・ファン・トゥッテ」「魔笛」の4作品を映画化した傑作を連続上映!
フィッシャー=ディースカウやヘルマン・プライ、ミレッラ・フレーニ、エディタ・グルベローヴァといった超一流の歌手たち。ベーム/ウィーン・フィル、マゼール/パリ・オペラ座管弦楽団といった最高峰の演奏陣。そしてジャン=ピエール・ポネル、イングマル・ベルイマンやジョセフ・ロージーといった演出・映像分野の巨匠たちが力を結集し、モーツァルトの世界を完全映画化!
ロケーション撮影や豪華なセット、多彩な映画的表現による練り上げられた映像は、キャリアのピークにある歌手たちの、微妙な演技や息遣いにまでも迫り、多面体の魅力に満ち溢れています。
映画字幕は歌詞の内容も分かりやすく、オペラ入門用にも最適!



〈モーツァルトについて〉

6歳の頃からヨーロッパ中をめぐる大旅行を繰り返したモーツァルト。王侯貴族の贅沢な生活も、庶民の暮らしも知り抜いた彼は、他の作曲家とは比べものにならない知識と経験、そして豊かな視点を持っていました。
35年の短い生涯の間に残した700曲を超す作品の中で、そのような特質が最も自由に息づいて、人間モーツァルトの魅力に満ち溢れているのがオペラ作品!
2世紀を隔て、彼のオペラは、さらに多様な文化的背景を持った人々の情熱によって、「映画」という新たな命を吹き込まれました。
国境のない芸術として、時代を超えて愛され続けるモーツァルトのオペラをお楽しみください!



「フィガロの結婚」 Le Nozze di Figaro

写真提供:T&Kテレフィルム

~婚礼の日を迎えたフィガロとスザンナは準備に大忙し。ところがお屋敷の主人アルマヴィーヴァ伯爵は、伯爵夫人の想いもどこ吹く風、自らが廃止したはずの領主の特権「初夜権」を復活させて、スザンナに手を出そうとなにやら企んでいる様子。さらにはお屋敷の問題児、小姓のケルビーノや、一癖も二癖もある連中が絡んでお屋敷は上へ下への大騒ぎ!さて二人は無事に婚礼までに辿りつけるのでしょうか?!
オベラ・ブッファの最高傑作を、最高峰の歌手による理想的なキャスティングで映画化。天才演出家ジャン=ピエール・ポネルによる、映画ならではの演出が見事な見所満載の作品!
アルマヴィーヴァ伯爵役はディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ。20世紀を代表する名歌手が嬉々として演じるコミカルな伯爵は万人必見の面白さ!フィガロ役はそのディースカウとともにドイツ・リートの屋台骨を支えたヘルマン・プライ。伯爵夫人役にはこの役が十八番のキリ・テ・カナワ。イタリアを代表する名ソプラノのミレッラ・フレーニはスザンナを溌剌と演じます。そのほかにもパオロ・モンタルソロ、マリア・ユーイングなど、それぞれの役で絶賛される世界的な歌手が登場!
指揮はモーツァルト作品を最も得意とした巨匠カール・ベームで、「フィガロ」は最後の来日公演でも演奏した作品です。1975年に手兵のウィーン・フィルを指揮して収録された本作の演奏は、ベームの音楽芸術の到達点を示す素晴らしいものです。

監督:ジャン=ピエール・ポネル
指揮:カール・ベーム
演奏:ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
出演:
アルマヴィーヴァ伯爵:ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ

伯爵夫人:キリ・テ・カナワ
フィガロ:ヘルマン・プライ
スザンナ:ミレッラ・フレーニ
ケルビーノ:マリア・ユーイング
バルトロ:パオロ・モンタルソロ   ほか
1975年/ドイツ映画/イタリア語/カラー/ステレオ/スタンダード/182分/途中休憩あり


「ドン・ジョヴァンニ」 Don Giovanni
写真提供:T&Kテレフィルム

~恋の遍歴を重ねる貴族ドン・ジョヴァンニは、騎士長の娘ドンナ・アンナを口説き落とそうとしていたが、失敗したあげく騎士長を殺してしまう。悔いることのない彼は、ドンナ・アンナやドンナ・エルヴィラら、傷つけられて復讐を誓う女性たちに追い詰められるが、無頼をつらぬき放蕩の限りを尽くすばかり。そんな彼の前に騎士長の霊が現れ、不吉な言葉が告げられる...
ハリウッドを追われてヨーロッパで映画を撮り続けた、「唇からナイフ」、「人形の家」、「暗殺者のメロディ」などの名作で知られる鬼才ジョセフ・ロージー監督が、「天井桟敷の人々」「昼下がりの情事」などの美術監督アレクサンドル・トローネルとコンビを組んで、モーツァルトの世界を描き切った傑作!
タイトル・ロールを演じるのは、エレガントな「悪の華」の香りが漂うルッジェーロ・ライモンディ。その下僕レポレッロには、バス・バリトンの第一人者ホセ・ファン・ダム。そしてドン・ジョヴァンニに翻弄される3人の女性たちを、実力派のキリ・テ・カナワ、テレサ・ベルガンサ、エッダ・モーザーがそれぞれ演じ、ロリン・マゼール指揮のパリ・オペラ座管弦楽団の流麗な演奏をバックに、素晴らしい歌唱と演技を繰り広げます。
近年世界遺産にも登録された北イタリアの古都ヴィチェンツァにおいて、後期ルネッサンスの名建築家パラディオの作品を贅沢に使用してロケ撮影。水の都ヴェネチア近郊のロケーションを活かした煙立つ霧と柔らかな光で、私たちを夢幻の官能世界へ誘います。
1979 セザール賞 編集賞・美術賞受賞

監督:ジョセフ・ロージー
指揮:ロリン・マゼール
演奏:パリ・オペラ座管弦楽団
出演:
ドン・ジョヴァンニ:ルッジェーロ・ライモンディ

レポレッロ:ホセ・ファン・ダム
ドンナ・アンナ:エッダ・モーザー
ドンナ・エルヴィラ:キリ・テ・カナワ
ツェルリーナ:テレサ・ベルガンサ    ほか
1978年/フランス映画/イタリア語/カラー/ステレオ/ビスタ/167分/途中休憩あり


「コシ・ファン・トゥッテ」 Così Fan Tutte
写真提供:T&Kテレフィルム

~軍人で友人同士のフェルランドとグリエルモは、ドラベッラとフィオルディリージの姉妹とそれぞれ婚約している。老哲学者ドン・アルフォンソと女性の貞節について賭をした二人は、変装して入れ替わり、互いの相手の婚約者の前にあらわれアタックする。ドン・アルフォンソに買収された女中デスピーナの協力もあって、最初は固く拒否していた姉妹もやがて心を動かしはじめ...
夭折した天才演出家ジャン=ピエール・ポネルが演出した最後の作品で、近年の「コシ・ファン・トゥッテ」再評価の流れを決定づけた名作!
アンサンブル・オペラの異名を持つこの作品。世界最高のソプラノとして君臨するエディタ・グルベローヴァのフィオルディリージに先ずは注目です。"コロラトゥーラの女王"の面目躍如たる活躍が存分にお楽しみいただけます。また、フランコ・ゼッフィレッリ監督の映画「椿姫」で演じたヴィオレッタの印象が強烈なテレサ・ストラータスですが、本作では、老哲学者アルフォンソの片棒を担ぐ女中のデスピーナ役で、コミカルな演技も得意とした彼女らしい名演を見せてくれます。タイトルとなった「女なんてこんなもの」というセリフを歌うパオロ・モンタルソロや、ルイス・リマら男性陣も、モーツァルトを得意としたスター歌手揃い!ニコラウス・アーノンクール指揮によるウィーン・フィルの流麗な演奏をバックに、オペラ・ブッファの楽しさを存分に伝えます。

監督:ジャン=ピエール・ポネル
指揮:ニコラウス・アーノンクール
演奏:ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
出演:
フィオルディリージ:エディタ・グルベローヴァ

ドラベッラ:デローレス・ジーグラー
フェルランド:ルイス・リマ
グリエルモ:フェルッチョ・フルラネット
デスピーナ:テレサ・ストラータス
ドン・アルフォンソ:パオロ・モンタルソロ   ほか
1988年/ドイツ映画/イタリア語/カラー/ステレオ/スタンダード/176分/途中休憩あり


「魔笛」 Trollflöjten (The Magic Flute)
写真提供:T&Kテレフィルム

~深い森の中、大蛇に襲われた王子タミーノは、彼を救った夜の女王の侍女たちから、ザラストロに捕えられた王女パミーナを救って欲しいと頼まれる。彼は女王から魔法の笛を受け取り、鳥刺しパパゲーノと共に見事救出に成功してパミーナと恋に落ちるのだが...
スウェーデンの生んだ「映像の巨匠」イングマル・ベルイマンと、「合唱の神様」エリック・エリクソンという超強力タッグによる逸品のオペラ映画で、モーツァルトファン、オペラファン、映画ファン共に必見の名画!
有名な序曲に乗せて始まる、様々な年齢や肌の色の人々が映し出されるシーンから、ベルイマンによるメッセージ性のある映像はモーツァルト「魔笛」の普遍的な価値を強く伝えるもので、さまざまな解釈によって語り直され続けるこの作品の、ベスト・オブ・ベストと評されることも多い真の傑作と言えるでしょう。
古い劇場での上演が行われているという設定で二重三重の視点の効果も面白く、「サクリファイス」の撮影の名手スヴェン・ニイクヴィストによる映像美も見所のひとつ。全編スウェーデン語による歌唱も、各国語によって上演されることの多いこの作品にふさわしいものです。
1975年 アカデミー賞 衣裳デザイン賞ノミネート、セザール賞 外国映画賞ノミネート

監督:イングマル・ベルイマン
指揮:エリック・エリクソン
演奏:スウェーデン放送交響楽団
出演:
パミーナ:イルマ・ウッリラ、

タミーノ:ヨーゼフ・ケストリンガー
パパゲーノ:ホーカン・ハーゲゴード
夜の女王:ビルギット・ノールディン
ザラストロ:ウールリグ・コール
パパゲーナ:エリザベット・エリクソン   ほか
1975年/スウェーデン映画/スウェーデン語/カラー/ステレオ/スタンダード/135分