本日は開館しております(10:00-18:00)
労働者や農民も有事には銃をとる。ハノイの工業地帯で射撃の練習をする女工さんたち(1967年)北ベトナム(撮影・Mai Nam)

労働者や農民も有事には銃をとる。射撃訓練をする
ハノイ機械整備工場の女性自警団員。1967年 ハノイ (c)Mai Nam


B1F 展示室

発掘された不滅の記録1954−1975

[VIETNAM ベトナム] そこは、戦場だった

2006.1.142.19

  • 開催期間:2006年1月14日2月19日
  • 休館日:毎週月曜日(休館日が祝日・振替休日の場合はその翌日)
  • 料金:一般 800(640)円/学生 700(560)円/中高生・65歳以上 500(400)円

※( )は20名以上団体および東京都写真美術館友の会、当館の映画鑑賞券ご提示者/
小学生以下および障害者手帳をお持ちの方とその介護者は無料/第3水曜日は65歳以上無料
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ベトナムは抗仏戦争(第1次インドシナ戦争)を戦い、1954年に解放されます。しかし、ジュネーブ協定では南北に分断されました。そこから始まった分断国家の悲劇はアメリカが介入したベトナム戦争へと続き、激しい戦闘が繰り広げられました。1975年、北ベトナムと南ベトナム解放戦線が、当時の南ベトナムの首都サイゴン(現ホーチミン市)に無血入城して終幕を迎え、統一が実現したのです。その間、多くの命が犠牲になりました。米軍の死者だけでも5万人を超えています。ベトナム人にとってもその後の復興の道のりはとても険しいものでした。しかし、この戦争は戦争報道という面から、歴史上例を見ないほどの量と質の報道がなされました。世界中から多くの報道関係者がベトナムに集まり、命を賭して最前線へ赴き、筆を走らせシャッターを押したのです。そこからピュリツァー賞をはじめ多くの賞を得ました。その作品の数々は30年以上を経ても決して色あせることがありません。それは、ジャーナリストが真正面から戦争というものを見つめ、報道したからにほかなりません。今、改めてその成果を見つめ直し、その後も地球上からなくならない紛争の愚かさと悲惨さを再認識させる展覧会です。今回の展覧会ではあまり紹介されることがなかった北ベトナムの写真家が撮った写真を多数発掘し展示します。北ベトナム側のカメラマンの死者が200人を超えていたことも分かりました。南ベトナム側の写真の中からは日本人やアジア人の代表的写真家にしぼり写真を展示します。南北両面からベトナム戦争を見つめ直す画期的な展覧会です。戦争とその場に立ち会わざるを得なかった人々の姿を余すことなく伝えます。

地域の人たちに見送られてベトナム軍に入隊する若者たち(1966年)北ベトナム・ハナム省で(撮影・Mai  Nam)


地域の人たちに見送られて
ベトナム軍に入隊する若者たち
(1966年) 北ベトナム・ハナム省で
(撮影・Mai Nam)
小銃で空爆の米軍機に立ち向かう北ベトナムの女性民兵、後方に打ち落とされた米軍機の黒煙が上がっている(1972年)北ベ トナム(撮影・Mai Nam) 小銃で空爆の米軍機に立ち向かう北ベトナムの女性民兵、
後方に打ち落とされた米軍機の黒煙が上がっている
(1972年) 北ベトナム(撮影・Mai Nam)


□主催: 朝日新聞社
□共催: 東京都写真美術館
□後援: ベトナム社会主義共和国駐日大使館、社団法人日本写真協会、社団法人日本写真家協会
□協賛: 富士写真フイルム株式会社、富士フイルムイメージング株式会社
□協力: ベトナム通信(VNA)
        
◎お問い合せ: 朝日新聞社文化事業部 03-5540-7450