2F 展示室
総合開館30周年記念 熱き沸騰の時代 プロヴォーク(仮称)
2025.10.15(水)—2026.1.25(日)
- 開催期間:2025年10月15日(水)~2026年1月25日(日)
- 休館日:毎週月曜日(月曜日が祝休日の場合は開館し、翌平日休館)、年末年始
- 料金:未定
『provoke』とは、1968年11月、美術評論家・多木浩二(1928-2011)と写真家・中平卓馬(1938-2015)によって発案され、そこに詩人の岡田隆彦(1939-1997)と写真家の高梨豊が同人として加わり創刊された同人誌です。荒れた粒子、ノーファインダーによる不安定な構図、ピントの合っていない不鮮明な写真群は「アレ、ブレ、ボケ」と揶揄され、賛否両論を巻き起こし、大きなインパクトを同時代に与えました。1970年3月に総括集『まずたしからしさの世界をすてろ』の刊行を最後に彼らはその活動を終えます。当時、大辻清司は雑誌「カメラ毎日」1968年6月号「シンポジウム 現代の写真」で、近年の若い写真家に共通する傾向として、日常のありふれた光景を被写体とするコンポラ写真について定義しています。
一方で1950年代初頭より全国各地の大学・高校を主体に結成されたという「全日本学生写真連盟」などに参加していた多くの学生は、彼らの表現に触発されながらも、当時盛んだった学生運動にも影響をうけ、各自の問題意識の中から独自の撮影を行っていました。
本展では、この写真家と学生の二つの表現の流れを軸としながら、1960年代から70年代の時代を浮かび上がらせていきます。