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《シカゴ 街》 1959-61年 東京都写真美術館蔵 ©高知県, 石元泰博フォトセンター

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2F 展示室

生誕100年 石元泰博写真展

生命体としての都市

2020.9.2911.23月・祝

  • 開催期間:2020年9月29日11月23日月・祝
  • 休館日:毎週月曜日(月曜日が祝休日の場合は開館し、翌平日休館)
  • 料金:一般 700(560)円/学生 560(440)円/中高生・65歳以上 350(280)円 ※( )は20名以上の団体、当館の映画鑑賞券ご提示者、各種カード会員割引、「生誕100年石元泰博写真展」相互割引対象者 ※ 小学生以下、都内在住・在学の中学生および障害者手帳をお持ちの方とその介護者は無料。10月1日(木・都民の日)は無料。※各種割引の併用はできません。

東京都写真美術館では、「都市」への視線を核としてシカゴや東京の街、人々の風景やポートレート、建築写真、色彩豊かな多重露光など、ミッドキャリアから晩年に至る作品を中心に写真家・石元泰博の時を超える孤高のまなざしを展覧します。
1983年に紫綬褒章、1993年に勲四等旭日小綬章を受章し、1996年に文化功労者となった写真家・石元泰博(1921―2012)。石元は、モダンデザインの思想をシカゴで学び、その厳格な画面構成と造形意識から、日本にとどまらず国際的に高い評価を得ています。 都市と人間のあり方を問いかけるシカゴや東京のシリーズ、桂離宮や伊勢神宮から日本の伝統建築にモダニズムを見出した建築写真群、半世紀余りを共に歩んだ多重露光によるカラー作品のシリーズ、晩年に取り組んだ〈刻〉や〈シブヤ、シブヤ〉など、石元が手掛けた仕事は多彩を極めます。 石元の写真家としての確固たる意志や被写体への鋭いまなざし、撮影に対する飽くなき探究心は「カメラを持った古武士のまなざし」 とも賞されます。 2021年の生誕100年を祝し、3つの美術館の共同企画で展覧会を開催し(東京は2会場で同時期開催、十代を過ごした高知では2021年1月~3月)、その多彩な仕事を過去最大規模のスケールで俯瞰、写真家・石元泰博による唯一無二の視点を詳らかにします。

…結果がどうなるかわからないものに、挑み続けるのはしんどいけれど、面白い。 だから、やめられない。
石元泰博『色とかたち』(平凡社、2003年)より一部抜粋

生命体としての“都市”の記録…そこに見えてくるのは、あくまでも明晰でありながら、驚くべきエネルギーを内包し、どこかミステリアスな雰囲気を漂わせる、石元にとっての根源的な“都市”のイメージといえるだろう。
飯沢耕太郎「『造形』を超えて―石元泰博の軌道」、『日本の写真家26 石元泰博』(岩波書店、1997年)より一部抜粋

【生誕100年 石元泰博写真展】動画企画
写真家・石元泰博(1921-2012)の生誕100年を祝し、東京都写真美術館、東京オペラシティアートギャラリー、高知県立美術館の共同企画、「生誕100年石元泰博写真展」を各会場で開催、過去最大規模で石元泰博の作品を詳らかにします。 本動画は、写真家・石元泰博と出会い、関わり、共鳴したさまざまな人々が『石元泰博―写真という思考』著者・森山明子(武蔵野美術大学教授)と語らいます。

飯沢耕太郎(写真評論家)×森山明子(武蔵野美術大学教授)


原直久(写真家)×森山明子(武蔵野美術大学教授)


内藤廣(建築家)×森山明子(武蔵野美術大学教授)


畠山直哉(写真家)×森山明子(武蔵野美術大学教授)

増田玲(東京国立近代美術館 主任研究員)×森山明子(武蔵野美術大学教授)


太田徹也(グラフィックデザイナー)×森山明子(武蔵野美術大学教授)



《シカゴ 街》 1958-61年 東京都写真美術館蔵 ©高知県,石元泰博フォトセンター


《桂離宮 中書院東庭から楽器の間ごしに新御殿を望む》1981-82年 東京都写真美術館蔵 ©高知県,石元泰博フォトセンター


《シブヤ、シブヤ》 2003-06年 高知県立美術館蔵 ©高知県,石元泰博フォトセンター

作家紹介
石元泰博 Ishimoto Yasuhiro [1921―2012] 
1921年アメリカ合衆国サンフランシスコに生まれる。3歳のとき両親の郷里である高知県に戻り、1939年高知県立農業高校を卒業。同年に渡米し、終戦後は、ニュー・バウハウス(シカゴ・インスティテュート・オブ・デザイン)で、写真技法のみならず、石元作品の基礎を成す造形感覚の訓練を積む。1956年川又滋(本名:滋子)と結婚。1969年に日本国籍を取得。丹下健三、磯崎新、内藤廣など日本を代表する建築家の作品を多く撮影していたことでも知られる。1983年に紫綬褒章、1993年に勲四等旭日小綬章を受章、1996年に文化功労者となる。 2006年、高知県立美術館に作品や資料の寄贈が決定。3万5千点におよぶプリント作品のほか貴重な資料が収蔵されている。これら石元コレクションを社会の共有財産として管理し、研究・普及するため2013年に「石元泰博フォトセンター」 が発足、現在に至っている。

《セルフ・ポートレート》 1975年 高知県立美術館蔵 ©高知県,石元泰博フォトセンター

「生誕100年 石元泰博写真展」相互割引
東京オペラシティ アートギャラリー「生誕100年 石元泰博写真展 伝統と近代」の入場券をご提示いただくと、本展入場券が通常料金が2割引になります(他の割引との併用不可、ご本人様1回限り有効)。 また、東京オペラシティ アートギャラリーの同展へご入場の際に本展入場券をご提示いただいた場合は、割引料金(200円引き)になります。さらに相互割引対象者には、高知県立美術館での「生誕100年 石元泰博写真展」割引特典付き特製ポストカード(各館先着10,000名様)をプレゼントいたします。

「生誕100年 石元泰博写真展」開催スケジュール
東京オペラシティ アートギャラリー 
「生誕100年 石元泰博写真展 伝統と近代」
会期:10月10日(土)-12月20日(日) 終了しました
〒163-1403 東京都新宿区西新宿 3-20-2/TEL 03-5777-8600(ハローダイヤル)

高知県立美術館
 
高知県立美術館 石元泰博フォトセンター
「生誕100年 石元泰博写真展」
会期:2021年 1月16日(土)- 3月14日(日)予定
〒781-8123 高知県高知市高須353-2/TEL 088-866-8000
※本展は諸般の事情により内容を変更する場合がございます。

□ 主催 東京都、公益財団法人東京都歴史文化財団 東京都写真美術館、読売新聞社、美術館連絡協議会
□ 協賛 ライオン、大日本印刷、損保ジャパン、日本テレビ放送網
□ 共同企画 高知県立美術館、東京オペラシティ アートギャラリー

展覧会図録

石元泰博 生誕100年   ISHIMOTO YASUHIRO CENTENNIAL
写真家・石元泰博の大規模回顧展公式図録。図版(出品作品より)、作品解説、論考(磯崎新ほか)、作家略年譜、編者:東京都写真美術館、東京オペラシティ アートギャラリー、高知県立美術館 発行元:平凡社 304ページ B5版 3,630円(税込)

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