本日は開館しております(10:00-18:00)

≪雪の中で(1)≫「村へ」より 1974年
3F 展示室

北井一夫 いつか見た風景

2012.11.242013.1.27

  • 開催期間:2012年11月24日2013年1月27日
  • 休館日:毎週月曜日(月曜日が祝日の場合は開館し、翌火曜日休館)、年末年始(12月29日~2013年1月1日)
  • 料金:一般600(480)円/学生500(400)円/中高生・65歳以上400(320)円
  • ※各種カード割引あり

( )は20名以上団体、当館の映画鑑賞券ご提示者、上記カード会員割引(トワイライトカードは除く)/
小学生以下および障害者手帳をお持ちの方とその介護者は無料/第3水曜日は65歳以上無料

日本を代表する写真家の一人である北井一夫。東京都写真美術館では、北井の学生時代の作品から現在の最新作のシリーズまで、現時点までの作品を集成した回顧展を開催します。初期の代表作「バリケード」、「三里塚」などは当時の社会を象徴する代表的な事件を扱うルポルタージュ性の強い作品ですが、バリケードの中に立てこもる学生や成田闘争に参加した農民を、内側から捉えた姿は、同じ事件を撮影した多くの写真とは一線を画した作品でした。その後始まった「村へ」、「いつか見た風景」は失われていく日本の農村の原風景を捉えた作品で北井の代表作となり、彼の評価を確実なものとしました。その後東京のベッドタウンの一つの船橋市の市民の生活を撮った「フナバシストーリー」では、新興住宅街の生活を明るく、軽いイメージで捉えました。北井の作品は様々な作風に変化しているようにも思えますが、常に時代と向き合う視点であることにはかわりありません。人の生活を捉えた風景は、どの世代の人にも、それぞれが持つ心の中の原風景のように感じられることでしょう。

「時代の抽斗(ひきだし)」
北井氏がこの展覧会に寄せたエッセイをご紹介しています。
http://topmuseum.jp/contents/exhibition/topic-1714.html

<主な出品作品>
「抵抗」、「バリケード」、「三里塚」
「いつか見た風景」、「村へ」、「新世界物語」、「フナバシストーリー」
「お天気」、「1990年代北京」、「ライカで散歩」など
205点の出品を予定しています。


<本展の見どころ>
①東京都写真美術館重点収集作家の北井一夫、初の美術館個展
本展は、第1回木村伊兵衛写真賞受賞作家であり、当館の重点収集作家でもある北井一夫の、美術館における初めての個展です。学生時代から現在まで、代表作から最新作まで、北井の活動を一堂にご紹介する回顧・集成展です。

②平凡な個の日常を、内側からみつめ続けるドキュメンタリー
北井一夫の写真は、私たちにどこか懐かしく、それでいて新鮮な印象を与えます。それは北井が、どのようなテーマであっても、そこに存在する「日常」に目を向けて、その内側からの目線で撮り続けてきたからなのかもしれません。北井は、VIVO(1960年前後に活動した写真家のセルフエージェンシー)やPROVOKE(1960年代の写真の同人雑誌)をはじめとする写真家グループや団体には一切所属せず、他の写真家との師弟関係もありません。しかし1970年代には『アサヒグラフ』や『アサヒカメラ』などで毎月のように連載し、無名だったわけでもありません。自分の表現を模索しながら、独自のキャリアを積み重ねてきました。北井の写真家としての生き方やその作風は、社会の変化に翻弄されながらも、平凡な個としての存在意義や幸せを探し続ける現代の私たちにとって、共感できるところがたくさんあります。私たちは、北井の作品から最もリアルで身近なドキュメンタリーを感じることができるでしょう。

➂最新作「道」を初展示
本展では、北井の最新作「道」を初展示します。北井にとって東北は「いつか見た風景」や「村へ」のシリーズで何度も撮影に訪れた場所です。しかしこの作品には、いままでのようにそこに暮らす人びとの姿はありません。ただひたすらに道だけの風景を撮る北井。その非凡なる平凡な目線で、いまの東北の「日常」を見つめ続けています。


<北井一夫略歴>
1944年、中国・鞍山(あんざん)生まれ。日本大学芸術学部写真学科中退。65年に横須賀の原子力潜水艦寄港反対闘争をテーマにした写真集『抵抗』を自費出版。69年より、新東京国際空港反対闘争の記録である「三里塚」を『アサヒグラフ』に連載。闘争に身を置く農民たちの日々の生活を綴った映像は、新しいドキュメンタリーとして高い評価を得た。74年から『アサヒカメラ』に「村へ」のシリーズを長期連載。76年に第1回木村伊兵衛写真賞を受賞。その後も、81年に、大阪の庶民生活を取材した『新世界物語』、89年に船橋市に生活する人々を文章と写真で綴った『フナバシストーリー』を刊行。現在も『日本カメラ』にて「ライカで散歩」を連載中である。


北井一夫さんが「ラジオ深夜便」に出演!
放送日:12月9日(日) 早朝4:00ごろ~
番組:NHKラジオ第1「ラジオ深夜便」 
~明日へのことば~ 時代と向き合って半世紀 写真家・北井一夫
学生時代のお話や制作秘話、そしてこれからの活動など、北井さんの魅力がいっぱいの内容です。
明るくやさしい北井さんのトークを、どうぞお聞き逃しなく!
「ラジオ深夜便」ホームページはこちら
放送のタイムスケジュールはこちら

□主催:東京都 東京都写真美術館/朝日新聞社
□協力:ギャラリー冬青

関連イベント

作家とゲストによる対談
2012年12月15日(土) 14:00~15:30 北井一夫×金子隆一(東京都写真美術館専門調査員)  終了致しました
2013年1月12日(土) 14:00~15:30 北井一夫×田中長徳(写真家)  終了致しました
1階アトリエ(定員70名)
※展覧会チケットの半券をお持ちの方は、どなたでもご参加いただけます。
※当日10:00 より1階受付で整理券を配布します(開場は13:45。整理番号順入場 自由席)
新春フロアレクチャー
2013年1月3日(木) 11:30~12:15  終了致しました
出品作家と学芸員が展示を解説します。
※本展覧会の半券(当日有効)をお持ちの上、会場入口にお集まりください。
担当学芸員によるフロアレクチャー
2012年12月14日(金) 16:00~  終了致しました
2012年12月28日(金) 16:00~  終了致しました
2013年1月11日(金) 16:00~  終了致しました
2013年1月25日(金) 16:00~  終了致しました
※本展覧会の半券(当日有効)をお持ちの上、会場入口にお集まりください。

展覧会図録

北井一夫 いつか見た風景
全出品作品の図版と、増田玲(東京国立近代美術館主任研究員)、藤村里美(東京都写真美術館学芸員)によるテキスト、北井一夫氏による作品解説、個人史を含んだ年表を掲載しています。 A4変形 180ページ 発行:冬青社

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