本日は開館しております(10:00-20:00)

《ゴースト・ティーン》 2013 年 インクジェット・プリント
B1F 展示室

アピチャッポン・ウィーラセタクン

亡霊たち

2016.12.132017.1.29

  • 開催期間:2016年12月13日2017年1月29日
  • 休館日:毎週月曜日(ただし月曜日が祝日の場合は開館し、翌平日休館)
  • 料金:一般 600(480)円/学生 500(400)円/中高生・65歳以上 400(320)円  ※ ( )は20名以上団体、当館の映画鑑賞券ご提示者、各種カード会員割引(ご利用案内をご参照ください)/ 小学生以下および障害者手帳をお持ちの方とその介護者は無料/第3水曜日は65歳以上無料

東京都写真美術館は総合開館20周年を記念して、国際的に活躍する、タイ出身の映像作家・映画監督である、アピチャッポン・ウィーラセタクンの 個展を開催します。アピチャッポンは、タイの東北地方を舞台に、伝説や民話、個人的な森の記憶や夢などの題材から、 静謐かつ叙情的な映像作品を制作し続けてきました。アピチャッポンの作品は、写真やフィルム、ヴィデオ、インスタレーション、長編映画など 多岐にわたる方法で、淡々とした日常のなかから人間の深淵を浮かび上がらせていく一方で、タイの現代社会に関わる移民や格差、政治などの 社会問題にも密接に関わっています。
本展覧会では、アピチャッポン作品の重要な要素でもある、目に見えない亡霊=Ghostをキーワードに、これまで直接的に言及されることが少なかった社会的、 政治的側面にも焦点をあてながら、アピチャッポンの映像世界を当館の映像コレクション作品と作家蔵作品から紹介します。



上、下ともに 《灰》 2012年 シングルチャンネル・ヴィデオ 
HDデジタル、カラー、ステレオ 21分48秒  東京都写真美術館蔵


《炎》2009年 インクジェット・プリント 東京都写真美術館蔵


《ナブア森の犬と宇宙船、2008年》 2013年 発色現像方式印画  東京都写真美術館蔵

作家略歴
1970年タイ・バンコクに生まれ、タイ東北部イサーン地方、コーンケンで育つ。コーンケン大学で建築を学んだ後、シカゴ美術館付属シカゴ美術学校で映画制作修士を取得。 1993年に短編映画、ショート・ヴィデオの制作を開始し、2000年に初の長編映画を制作。1999年に「Kick the Machine Films」を設立。既存の映画システムに属さず、実験的でインディペンデントな映画制作を行っている。長編映画『ブンミおじさんの森』で2010年カン ヌ国際映画祭最高賞(パルムドール)受賞。映画監督として活躍する一方、1998年以降、現代美術作家として映像インスタレーションを中心に旺盛な活動を行っている。2009年の大規模な映像インスタレーション「プリミティブ」は、ドイツ・ミュンヘンのハウス・デア・クンストにはじまり、数多くの美術館を巡回。2012年にチャイシリと協働でドクメンタ13に出展、2013年に参加したシャルジャ・ビエンナーレではチャイシリとの協働作品が金賞を受賞。同年に福岡アジア文化賞を受賞している。2015年は初のパフォーマンス作品《Fever Room》を韓国・光州のアジアン・アート・シアターで発表し、各都市で公演が続いている。2016年にチェンマイに開館したMIIAM現代美術館で、タイ初となる大規模個展を開催した。チェンマイ在住。

□主催:東京都 東京都写真美術館/産経新聞社
□助成:公益信託タカシマヤ文化基金
□協賛:株式会社資生堂/Angie Naoko
□後援:タイ王国大使館

関連イベント

シンポジウム「映像の不可視性をめぐって」
2016年12月18日(日) 15:00~17:30 英日通訳付  終了致しました
本展の重要なキーワードである、目に見えないGhost=亡霊から、アピチャッポン作品の背景にある歴史や政治、同時に映像本来にそなわっている「不可視性」という問題をテーマに、アジアへの造詣が深い識者との対話を通じてさまざまな立場から考察するシンポジウムです。

出演:アピチャッポン・ウィーラセタクン(出品作家)、四方田犬彦(映画研究者)、富田克也(映画監督)、相澤虎之助(映画監督/脚本家)
会場:東京都写真美術館 1階ホール
定員:190名(整理番号順入場/自由席/当日10時より1階ホール受付にで入場整理券を配布します) ※整理券の配布は終了しました
ギャラリートーク
2016年12月23日(金・祝) 16:00~  終了致しました
2017年1月3日(火) 16:00~  終了致しました
2017年1月13日(金) 16:00~  終了致しました
2017年1月27日(金) 16:00~  終了致しました
会期中の第2・第4金曜日16:00および2017年1月3日(火)16:00より、担当学芸員による展示解説を行います。
展覧会チケット(当日消印)をご持参のうえ、地下1階展示室入口にお集まりください。


※事業はやむを得ない事情で変更することがございます。
※本展覧会は混雑した場合、入場制限する場合がございます。あらかじめご了承いただきますようお願い申し上げます。
上映「アピチャッポン本人が選ぶ短編集」
「アピチャッポン・ウィーラセタクン 亡霊たち」展の開催期間中に、作家のアピチャッポン本人が選んだ自身の短編作品を上映します。本邦初上映作品を含む、本展の為だけの特別プログラムをお楽しみください。 上映詳細はこちら

展覧会図録

アピチャッポン・ウィーラセタクン 亡霊たち
定価:2,592円(税込)
全出展作品、出品リスト、作家本人の書き下ろし原稿およびインタビューを掲載。
寄稿 四方田犬彦、佐々木敦、リクリット・ティラヴァーニャ、コーン・リッディー、田坂博子
B5、200頁、東京都写真美術館編、河出書房新社発行

図録一覧はこちら