本日は開館しております(10:00-18:00)

フェリックス・ベアト「幕末写真帖」より Panorama of Yeddo from Atagoyama
(愛宕山から見た江戸のパノラマ)元治元(1864)年頃 鶏卵紙


2F 展示室

夜明けまえ

知られざる日本写真開拓史Ⅰ.関東編

2007.3.105.6

  • 開催期間:2007年3月10日5月6日
  • 休館日:毎週月曜日※ただし4/30、5/1は開館します
  • 料金:一般 500(400)円/学生 400(320)円/中高生・65歳以上 250(200)円
  • ※各種カード割引あり

( )は20名以上団体、当館の映画鑑賞券ご提示者、上記カード会員割引(トワイライトカードは除く)/
小学生以下および障害者手帳をお持ちの方とその介護者は無料/第3水曜日は65歳以上無料

1853年ペリー来航によって日本にもたらされた「写真」。芸術表現に用いられる以前の写真は、一体どのようなものだったのか。

幕末の開国と時を同じくして、日本にもたらされた写真。芸術作品に用いられる以前の写真は、いったいどのようなものだったのでしょうか。重要文化財「黒川嘉兵衛像」は日本最古の写真の1枚で、ペリー艦隊の従軍写真師エリファレット・ブラウン・Jrが撮影したものです。当時、写真は西洋文明の象徴でした。やがて、横浜や長崎などが開港し、訪日する写真師との関わりから、江戸の鵜飼玉川や開港地の上野彦馬、下岡蓮杖など、日本人の写真師が各地に現れます。そして、幕末~明治の西洋的近代化へ向かう日本および日本人を活写し、その技術はさらに次の世代へと伝えられていきました。本展では、現存する貴重なオリジナル写真作品・資料を【1.であい】、【2.まなび】、【3.ひろがり】の3部構成で展開いたします。出品作品は、当館収蔵作品のほかに、公的機関を中心に関東圏の1,500ヵ所へ調査し、所蔵が明らかになった多くの未公開作品を含みます。幕末~明治時代という激動の時代に写され、今日まで現存する貴重な古写真に触れる希有な機会となることでしょう。 本シリーズは引き続き、写真の伝搬と普及についての調査・研究をすすめ、「Ⅱ.四国・九州編」、「Ⅲ.中部・関西編」、「Ⅳ.北海道・東北編」、「総集編」と展覧会を開催し、日本中に現存する初期写真の現状を探ることを予定しています。本展は日本全国の美術館、博物館、資料館等が所蔵する幕末~明治期の写真・資料を調査し体系化する初めての試み「知られざる日本写真開拓史」シリーズの第一弾です。

※出品総数約310点。ただし常時展示数は約180点。途中4月10日(火)に展示替えがあります。



「題不詳 (儀太夫節)」 下岡蓮杖/幕末~明治時代初期/鶏卵紙、人工着色/東京都写真美術館蔵 
「赤十字社出張仮病院丹羽郡小折村ニ於テ震災重傷患者治療ノ現況」中村牧陽/明治24(1891)年/鶏卵紙/日本赤十字看護大学資料室蔵




「題不詳(甲冑姿の河津伊豆守)」 ナダール/元治元(1864)年/鶏卵紙/東京都写真美術館蔵
「黒川嘉兵衛像」 エリファレット・ブラウン・Jr/安政元(1854)年/ダゲレオタイプ/日本大学芸術学部寄託/重要文化財
※表記の訂正とおわびについて


【出品作家】
上野彦馬、鵜飼玉川、江木松四郎、江崎禮二、小川一真、下岡蓮杖、鈴木真一、武林盛一、田中武、田中松太郎、中村待乳、中村牧陽、二見朝隈、松崎晋二、丸木利陽、横山松三郎、エリファレット・ブラウン.Jr、フェリーチェ・ベアト、ナダール、ピエール・ジョセフ・ロシエ、スティルフ リード&アンデルセン ほか


 
「夜明けまえ」展開催記念 下岡蓮杖を楽しむ携帯サイトがオープン!
http://syabim.com 


□主催:東京都/東京都写真美術館/読売新聞東京本社/美術館連絡協議会
□協力:日本大学芸術学部
□協賛:花王株式会社


関連イベント

関連ワークショップ
古典技法・鶏卵紙プリントワークショップ
展覧会開催に合わせて、19世紀に発明された鶏卵紙を使ったワークショップを開催いたします。このプリント方法は幕末明治期に利用された技法です。鶏卵紙(アルビューメンプリント)の制作から焼付け、現像まで行うことで、100年以上前の写真師たちの感動を追体験してください。

展覧会図録

夜明けまえ 知られざる日本写真開拓史 Ⅰ関東編

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