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東京都写真美術館 TOKYO PHOTOGRAPHIC ART MUSEUM

開館時間 10:00-18:00

入館は閉館時間の30分前まで

上映は1Fの上映時間を参照

本日は開館しております(10:00-20:00)

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齋藤陽道 〈せかいさがし〉より 2019年
2F

至近距離の宇宙

日本の新進作家 vol.16

2019.11.302020.1.26

  • 開催期間:2019年11月30日2020年1月26日
  • 休館日:毎週月曜日(月曜日が祝日・振替休日の場合は開館し、翌平日休館)、年末年始
  • 料金:一般 700(560)円/学生 600(480)円/中高生・65歳以上 500(400)円 ※( )は20名以上団体、当館の映画鑑賞券ご提示者、各種カード会員割引、当館年間パスポートご提示者(ご利用案内をご参照ください)/ 小学生以下、都内在住・在学の中学生および障害者手帳をお持ちの方とその介護者は無料/第3水曜日は65歳以上無料

東京都写真美術館は、写真・映像の可能性に挑戦する創造的精神を支援し、将来性のある作家を発掘し、新しい創造活動の場となるよう、さまざまな事業を展開しています。その中核となるのが、毎年異なるテーマを決めて開催している「日本の新進作家」展です。第16回目となる2019年度は「至近距離の宇宙」をテーマに開催します。
一般的に世の中では、家を出ないこと、遠くに行かないこと、広い世界を見ようとしないことは否定的に受けとられ、様々な国々へ出かける活動的なことは肯定的にとらえられる傾向にあります。しかし近年では、インターネットの地図を使えば机上の液晶画面で世界の隅々の画像を見ることができ、ネット通販によって世界中のものを出かけることなく手に入れることができるほか、リアルな臨場感や没入感を持って映像体験できるVRやホームシアターなど、家にいながら何でもできること、家のなかにすべてがあることを、グローバル化とともに人々は積極的に受容しています。また、スマートフォンなどで誰もが気軽に写真を撮影する昨今、この地球上にまだ見たことのない風景や、写真に撮られたことのない景色はいったいどのぐらいあるのでしょう。
本展では、ごく身近な身の回りに深遠な宇宙を見いだし作品を制作する新進作家を紹介し、家を出ないことに対しての、遠くに行かないことを肯定的視点に立ったひとつの切り口を提示してまいります。


出品予定作家(2019年3月現在)

相川 勝(あいかわ まさる 1978-)
1978年、ペルー共和国生まれ、東京都在住。2004年多摩美術大学美術学部情報デザイン学科メディア芸術コース卒業。在学時より、「複製」や「身体」をテーマに制作する。2009年に自身の思い入れのあるCDのパッケージから内容までを絵筆と声により複写した作品〈CDs〉を発表し注目を集める。 近作では、自作のピンホールカメラによりパソコンの液晶画面に映る風景を撮影したシリーズや、スカイプにより接続中の相手を撮影したシリーズ、ネット上の防犯カメラの画像や電子ゲームのプレイ中に登場する架空の風景を室内にプロジェクションし感光剤を塗布した手作りの木製パネルに印画した作品などプロジェクターを使用した撮影手法を用い、実在と架空のイメージとその境界をテーマにした作品を発表している。 主な展覧会に2010年「六本木クロッシング2010:芸術は可能か?」展(森美術館、東京)、2011年「Gateway Japan」トーランス市美術館、カリフォルニア州、アメリカ)、2015年「Art Meets02 大西伸明・相川勝」(アーツ前橋、群馬)など。

相川 勝〈Alhambra Drive〉 木製パネルにゼラチン・シルバー・プリント 2018


井上佐由紀(いのうえ さゆき 1974-)
1974年、福岡県生まれ。1997年九州産業大学芸術学部写真映像学科卒業。スタジオエビスを経て写真家蓮井幹生に師事後、2004年に独立。広告や雑誌、CDジャケットなど、幅広い分野で注目される一方、作品を発表。海の泡をとらえた〈A Living Creature〉、間欠泉を撮影した〈over and over〉、赤子が生まれて目を開いた瞬間を撮影した〈私は初めてみた光を覚えていない〉など、柔らかい光が包み込む独特のタッチとでとらえたシリーズを発表。SNSでは愛猫「どんこ」の写真が評判。 主な個展に2013年「くりかえし」(napギャラリー、東京)ほか、グループ展に2013年「うえだ好き」(植田正治写真美術館、鳥取)、2018年「私は初めてみた光を覚えていない」(napギャラリー、東京)ほか。サンフランシスコ現代美術館に作品が収蔵されている。

井上佐由紀 〈私は初めてみた光を覚えていない〉より 発色現像方式印画 2014年


齋藤陽道(さいとう はるみち 1983-)
1983年、東京都生まれ。都立石神井ろう学校卒業。2009年「写真新世紀」佳作、2010年「写真新世紀」優秀賞受賞。2014年「日本写真家協会賞」新人賞受賞。あらゆる種別や境界を超えて、身近な人々を被写体とし、真っ直ぐに対象と向き合い撮影された写真を特徴とする。主な個展に、2014年「宝箱」(ワタリウム美術館、東京)、2105年「なにものか」(アーツ千代田3331、東京)、2019年「感動、」(東京都人権プラザ)など。 主なグループ展に2015年「Project01 齋藤陽道×百瀬文 ことづけが見えない」(ギャラリー・ハシモト、東京)、「5Rooms―感覚を開く5つの個展」(神奈川県民ホールギャラリー)など。主な写真集2011年「感動」(赤々舎)、2014年「宝箱」(ぴあ)など、そのほかエッセイなど多数出版している。

齋藤陽道〈絶対〉より 2015年


濱田祐史(はまだ ゆうじ 1979-)
1979年、大阪府生まれ。2003年日本大学芸術学部写真学科卒業。出版社勤務後、2006年よりフリーランス。写真をメディアとして「『見る』とはどういうことなのか、『見えない』とはどういうことなのか」という問いかけをもとに撮影、制作する。主な作品に、アルミホイルで山の形を作り屋外で撮影し、写真の本当や嘘について問いを投げかける《Primal Mountain》のほか、インスタントカメラで撮影したプリントの表面をシアン・マゼンタ・イエローの画層に分けて剥がし、別のイメージを撮影した画層と再合成した〈C/M/Y〉などがある。主な個展2016年「Yuji Hamada」(Galerie f5,6、ミュンヘン、ドイツ)、2018年 「R G B」(PGI 、東京)ほか。グループ展に2011年、2013年「Flash Forward Festival Emerging Photographer」(ボストン、アメリカ、ほか巡回)、2014年フォトフェスティバル「Images」(ヴェヴェイ、スイス)、2016年「The Sun Placed in the Abyss」(コロンバス美術館、アメリカ)など。

濱田祐史〈Primal mountain〉より 2011年


藤安 淳(ふじやす じゅん 1981-)
1981年、東京都生まれ。同志社大学経済学部卒業、写真表現大学修了。2008年「第1回塩竃フォトフェスティバル写真賞」大賞受賞ほか。自身が双子としてこの世に生を受けたことで向き合わざるを得ないいくつかの問いを元に、アイデンティティや人間の存在の本質、そして写真における様々な要素について考察しながら撮影、制作に取り組んでいる。主な個展に2012年−2017年「empathize」The Third Gallery Aya(大阪)、2007年「DZ dizygotic twins」(Gallery H.O.T、大阪)、2017年「focus–feel–think」ビジュアルアーツギャラリー(大阪)、2019年「KG+12 SELECT 2019 Exhibitions of finalists for the KG+ award 2019 」(元・淳風小学校、京都)など。主なグループ展に2015年「レコードvol.14《ShaShin Book Award 2014》」(in)(between gallery、パリ)、2016年「I Only Have Eyes For You」(中之島バンクス de sign de >、大阪)、「Satellite824」(gallery make、京都)など。


藤安淳〈empathize〉より


八木良太(やぎ りょうた 1980-)
1980年、愛媛県生まれ。京都造形芸術大学芸術学部空間演出デザイン学科卒業。2015年「六甲ミーツ・アート大賞」グランプリ受賞、2017年 「京都府文化賞」奨励賞受賞など。見たいものしか見ない・聞きたいことしか聞かないといった、我々の制限的な知覚システムあるいは態度に対する批判的思考をベースに、既製品を用いて作品を構成し、その現れによって人間の知覚やそれを利用した工学的システムを浮かび上がらせるような作品を制作。音響作品をはじめとして、オブジェや映像、インスタレーションからインタラクティブな作品など、表現手法は多岐にわたる。主な個展に、2008年「エマージェンシーズ8 八木良太 “回転”」(NTTインターコミュニケーションセンター、東京)、2014年「サイエンス/フィクション」(神奈川県民ホールギャラリー)ほか多数。主なグループ展に2005年「神戸アートアニュアル2005」(神戸アートビレッジセンター)、2009年「ウィンター・ガーデン」(原美術館、東京)、「音が描く風景/風景が描く音:鈴木明男・八木良太」(横浜市民ギャラリーあざみ野)、2011「MOTアニュアル2011 世界の深さのはかり方」(東京都現代美術館)、2015年「我らの時代:ポスト工業化社会の美術」(金沢21世紀美術館)など。


八木良太 《On the Retina》 2016年

□主催:公益財団法人東京都歴史文化財団 東京都写真美術館/東京新聞