本日は開館しております(10:00-20:00)

森栄喜〈Family Regained〉より 2017年 発色現像方式印画 作家蔵
2F 展示室

小さいながらもたしかなこと
日本の新進作家 vol.15

2018.12.12019.1.27

  • 開催期間:2018年12月1日2019年1月27日
  • 休館日:毎週月曜日(ただし、12月24日(月・振休)および1月14日(月・祝)は開館し、12月25日(火)と1月15日(火)は休館)、 年末年始12月29日(土)から1月1日(火・祝)は休館
  • 料金:一般 700(560)円/学生 600(480)円/中高生・65歳以上 500(400)円 ※ ( )は20名以上の団体料金、当館の映画鑑賞券ご提示者、各種カード会員割引、当館年間パスポートご提示者(ご利用案内をご参照ください)/小学生以下および都内在住・在学の中学生、障害者手帳をお持ちの方とその介護者は無料/第3水曜日は65歳以上無料 ※1月2日(水)は観覧無料、3日(木)は2割引

「日本の新進作家」展は、写真・映像の可能性に挑戦する創造的精神を支援し、将来性のある作家を発掘するため、新しい創造活動の展開の場として2002年より開催しています。15回目となる本展では、「小さいながらもたしかなこと」をテーマに掲げ、自らの感性や考え方、アイデンティティやリアリティを手がかりに、社会との関わりを意識しながら個人的な視点で作品を制作する5名の作家をご紹介します。
予測困難な自然災害や広がりを見せる経済格差、LGBTの人々に対する法的整備の遅れ等、個人をめぐる状況がゆれ動き、たしかなことを見出しにくい時代に、作家によって作品に込められた「たしかなこと」。その一つ一つは決して大きなものではないのかもしれませんが、わたしたちに、今を生き抜く勇気や希望を与えてくれます。 本展では、作家それぞれの「小さいながらもたしかなこと」に迫り、その表現の射程を探ります。

出品作家
森栄喜、ミヤギフトシ、細倉真弓、石野郁和、河合智子

作家略歴
森栄喜(Mori Eiki, 1976‐)
1976年、石川県生まれ。2001年、パーソンズ美術大学写真学科卒業。写真集『intimacy』(ナナロク社、2013年)で第39回木村伊兵衛写真賞を受賞。2017年にKEN NAKAHASHIでの個展で発表した〈Family Regained〉では、夫婦やカップル、友人等、作家と親しい人々と自身をセルフタイマーで撮影。作品はイメージ全体が赤くプリントされ、「家族」が主題となっている。

森栄喜 〈Family Regained〉より 2017年 発色現像方式印画 作家蔵

ミヤギフトシ(Miyagi Futoshi, 1981‐)
1981年、沖縄県生まれ。2005年、ニューヨーク市立大学卒業。主な個展に「How Many Nights」(ギャラリー小柳、2017年)、「American Boyfriend: Bodies of Water」(京都市立芸術大学ギャラリー@KCUA、2014年)等。2012年にスタートしたプロジェクト「American Boyfriend」では、沖縄で沖縄人男性とアメリカ人男性が恋に落ちることの関係可能性等をテーマに、作品制作やトークイベントの開催等を行っている。

ミヤギフトシ 《Sight Seeing/感光 #24》〈Sight Seeing/感光〉より 2018年 ミクストメディア 作家蔵

細倉真弓(Hosokura Mayumi, 1979‐)
1979年、京都府生まれ。2002年、立命館大学文学部、2005年、日本大学芸術学部写真学科卒業。主な個展に「JJuubbiilleeeee」(G/P gallery、2017年)、主な写真集に『Jubilee』(アートビートパブリッシャーズ、2017年)、『写真集 川崎』(サイゾー、2017年)等。月刊誌の連載「ルポ 川崎」の取材で撮影した作品をまとめたシリーズ〈川崎〉では、南部の川崎区を中心に、様々なバックグラウンドを持つ人々や、その周りに広がる風景をとらえている。

細倉真弓 〈川崎〉より 2016年 発色現像方式印画 作家蔵


細倉真弓 〈川崎〉より 2016年 発色現像方式印画 作家蔵

石野郁和(Ishino Fumi, 1984‐) 
1984年、兵庫県生まれ。2012年、ロチェスター工科大学卒業。2014年、イェール大学大学院修了。2015年、「ジャパンフォトアワード2015」受賞、「キヤノン写真新世紀」佳作。2017年、初の写真集『Rowing a Tetrapod』(MACK)を刊行。新作〈Melon Cream Soda Float〉では、視覚や言語による認識の揺らぎから、社会や文化の構造が崩れて見える空間をフラットに写し出している。



上下ともに、石野郁和 〈Melon Cream Soda Float〉より 2017年 インクジェット・プリント 作家蔵

河合智子(Kawai Tomoko, 1977‐)
1977年、愛知県生まれ。2001年、アカデミー・オブ・アート大学卒業。平成28年度文化庁新進芸術家海外研修員(ドイツ)。主な個展に「On the Origin of Springs/泉の起源について」(クンストラーハウス・ベタニエン、2018年)、「UTOPIA」(Gallery 916、2014年)等。ベルリンのクンストラーハウス・ベタニエンで開催した個展では、人間、都市、自然の関係性を考察し、生のあり方を問い直す作品を発表した。

河合智子《On the Origin of Springs/泉の起源について》 2018年 シングルチャンネル・ヴィデオ 作家蔵


この展覧会は、下記の条件で撮影ができます
・フラッシュ、三脚、自撮棒は使用できません
・動画の撮影はできません
・作品の接写はできません
・他の来館者の鑑賞を妨げないようご注意ください
・1月2日(水)、3日(木)、26日(土)、27日(日)は混雑が予想されるため撮影できません
撮影された写真の利用に関して
・私的な利用に限ります。営利目的ではご利用になれません
・画像に変更を加えることはできません
・ブログやSNS、写真共有サービス等で使用する場合は、次の情報をあわせて掲出してください
#作家名 #小さいながらもたしかなこと #東京都写真美術館
・ブログやSNS、写真共有サービス等での利用は、利用者の責任においてお願いします。美術館は一切の責任を負いません

WEBマガジンCINRA.NETに本展が紹介されました。
「夢眠ねむが東京都写真美術館へ。アイドルを終える『時代の必然』」こちら


□主催:公益財団法人東京都歴史文化財団 東京都写真美術館/東京新聞
□助成:芸術文化振興基金
□協賛:凸版印刷株式会社/東京都写真美術館支援会員

関連イベント

作家とゲストによる対談
2018年12月8日(土) 15:00~16:30 石野郁和 × 星野太(美学/表象文化論)  終了致しました
2018年12月14日(金) 18:00~19:30 河合智子 × 鳴川肇(デザイナー)  終了致しました
2018年12月22日(土) 15:00~16:30 細倉真弓 × 磯部涼(ライター)  終了致しました
2019年1月11日(金) 18:00~19:30 ミヤギフトシ × 岡田利規(演劇作家、小説家)   終了致しました
2019年1月19日(土) 15:00~16:30 森栄喜 × ブブ・ド・ラ・マドレーヌ(アーティスト)   終了致しました
会場:東京都写真美術館 1階スタジオ
定員:各回50名
*当日10時より1階総合受付にて整理券を配布します。番号順入場、自由席。
森栄喜による朗読パフォーマンス「せっかちな未来/An Impatient Future」
2018年12月1日(土) 13:00~13:15(予定)  終了致しました
2019年1月18日(金) 18:00~18:15(予定)  終了致しました
2階展示室内、森栄喜の展示スペースで作家本人と俳優の石倉来輝(劇団ままごと)による朗読パフォーマンスを行います。
本展チケット(当日消印)をご持参のうえ、2階展示室入口にお集まりください。
視覚障害者とつくる美術鑑賞ワークショップ
2019年1月12日(土) 10:30~13:00  終了致しました
障害の有無にかかわらず、多様な背景を持つ人が集まり、言葉を交わしながら一緒に美術を鑑賞するワークショップです。
対象:どなたでもご参加いただけます 
定員:7名、事前申込制
参加費:500円(別途本展チケット[当日消印]が必要です)
※申込方法など詳細はこちらをごらんください。
展覧会担当学芸員によるギャラリートーク
2018年12月14日(金) 14:00~  終了致しました
2018年12月28日(金) 14:00~  終了致しました
2019年1月11日(金) 14:00~  終了致しました
2019年1月25日(金) 14:00~  終了致しました
会期中の第2・第4金曜日14:00より担当学芸員による展示解説を行います。
本展チケット(当日消印)をご持参のうえ、2階展示室入口にお集まりください。


※事業はやむを得ない事情で変更することがございます。あらかじめご了承ください。

展覧会図録

小さいながらもたしかなこと 日本の新進作家vol.15
出品作家ステイトメント、担当学芸員による論考を掲載。執筆:伊藤貴弘(東京都写真美術館学芸員)、森栄喜、ミヤギフトシ、細倉真弓、石野郁和、河合智子 編集・発行:東京都写真美術館 1,890円(税込)

図録一覧はこちら