黒部と槍
冠松次郎と穂苅三寿雄
2014.3.4(火)—5.6(火・振休)
- 開催期間:2014年3月4日(火)~5月6日(火・振休)
- 休館日:毎週月曜日(ただし4月28日、5月5日は開館。5月7日は臨時休館)
- 料金:一般 700(560)円/学生 600(480)円/中高生・65歳以上 500(400)円
- ※各種カード割引あり
( )は20名以上団体、当館の映画鑑賞券ご提示者、上記カード会員割引(トワイライトカードは除く)/ 小学生以下および障害者手帳をお持ちの方とその介護者は無料/第3水曜日は65歳以上無料
東京都写真美術館では、戦前のわが国の登山史上もっとも著名な登山家の一人であり、黒部渓谷の地域探査や山岳紀行文で知られる冠松次郎と、北アルプスで最初期に山小屋経営を行い、山岳写真や槍ヶ岳を開山した播隆上人の研究でも知られる穂苅三寿雄を紹介する展覧会「黒部と槍」を開催いたします。
冠松次郎は、明治16(1883)年、現在の東京都文京区に裕福な質商の家に生まれ、明治35(1902)年頃から登山に目覚めました。明治42(1909)年、26歳で日本アルプスの踏査を開始、同年、辻村伊助の紹介で日本山岳会に入会。その後黒部の自然に魅せられ、大正7(1918)年、立山から黒部本流に足を踏み入れたのを皮切りに、秘境・黒部渓谷を舞台に数々のパイオニア・ワークを果たし、多くの写真と紀行を残し「黒部の主」の異名をとりました。
穂苅三寿雄は明治24(1891)年、現在の長野県松本市に生まれ、幼い頃から山に親しみ、明治40(1907)年に初めて上高地に入り、大正3(1914)年には初めて槍ヶ岳に登ります。上高地・槍ヶ岳一帯の登山道の整備を機に、山小屋建設を決意、大正6(1917)年に槍沢小屋を開設しました。この頃から独学で写真を学び、松本市内に写真館を開業して山岳絵はがきを販売するかたわら、山岳写真を撮り始め、地の利を活かした秀作を数多く撮影、大正末期の積雪期の作品など先駆的な業績を数多く残しました。
多くの人びとを魅了してきた「黒部渓谷」と「北アルプス・槍ヶ岳」。本展覧会では、日本が世界に誇るこれらの美しい自然をテーマに、現存するオリジナル・プリントや多彩な資料で、初期日本山岳写真史にその名を刻む二人の偉業を検証します。
冠松次郎と穂苅三寿雄の魅力をご紹介します。
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□主催:公益財団法人東京都歴史文化財団 東京都写真美術館/読売新聞社/美術館連絡協議会
□後援:公益社団法人日本山岳会/黒部市/松本市 □特別協賛:大伸社
□協賛:ニコン/ニコンイメージングジャパン/ライオン/清水建設/大日本印刷/損保ジャパン/日本テレビ放送網/東京都写真美術館支援会員 □協力:山と溪谷社
「黒部と槍 冠松次郎 と穂苅三寿雄」に関連した企画として、二十世紀初頭の黎明期から現在に至る《山岳映画》 の系譜を俯瞰し、回顧する特集上映を行います。 時代を超えてバトンが受け継がれ脈々と作られてきた《山岳映画》の数々を、空前の 規模のラインナップで、一挙にお楽しみいただきます。
企画主催:T&Kテレフィルム 特別協賛:モンベル 協力:山と溪谷社
※詳細は映画ページをご覧ください。
関連イベント
- 黒部を撮る・黒部に生きる
- 2014年3月29日(土) 14:00~15:30 終了致しました
ゲスト:永田秀樹(『岳人』元編集長)、志水哲也(写真家) - 槍を撮る・槍に生きる
- 2014年4月5日(土) 14:00~15:30 終了致しました
ゲスト:神長幹雄(『山と溪谷』元編集長)、穂苅康治(槍ヶ岳山荘グループ代表) - 山を見る・撮る・読む
- 2014年4月12日(土) 14:00~15:30 終了致しました
ゲスト:大森久雄(編集者/実業之日本社・元出版部長)、水越武(写真家)
会場:東京都写真美術館 1階アトリエ、ただし、3月29日(土)は2階ラウンジ
定員:各回とも70名
※本展覧会チケットの半券をお持ちの方は、どなたでもご参加いただけます。
※当日10:00より当館1階受付にて、整理券を配布したします。[整理番号順入場、自由席]
※開場13:45(予定)
※予定はやむを得ず変更となる場合がございます。ホームページ等の最新情報をご確認ください。 - 担当学芸員によるフロアレクチャー
- 2014年3月7日(金) 16:00~ 終了致しました
2014年3月21日(金・祝) 16:00~ 終了致しました
2014年4月4日(金) 16:00~ 終了致しました
2014年4月18日(金) 16:00~ 終了致しました
2014年5月2日(金) 16:00~ 終了致しました
※本展覧会の半券(当日有効)をお持ちの上、会場入口にお集まりください。
展覧会図録
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黒部と槍 冠松次郎と穂苅三寿雄
本展の開催にあわせて、全出品作品の図版と、関係者および当館学芸員によるテキストを掲載しています。204ページ 発行:東京都写真美術館