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「TOPコレクション 明日の食卓」展作品紹介
「TOPコレクション 明日の食卓」展の内覧会にて、出品作家のみなさんが自身の作品についてお話になった様子を、一部ご紹介します。
左から:島尾伸三、潮田登久子、原美樹子、宮本隆司、宮崎学、土田ヒロミ、竹谷出の各氏(2026年7月内覧会にて)
島尾伸三〈生活 1980-85〉
「これは1980年代の初頭なんですけども、(中略)使っている印画紙は、航空印画紙といって地図を作成するときに使っているバライタ紙なんです。なぜこの紙を使ったかというと、グレーのトーンだけで作りたかったんです。今見るとちょっと黒が強いなと思うんですけど、グレートーンを生かすために航空印画紙を使いました。当時、今でももうこの印画紙は作っていないですけども、この紙を使ってプリントを作ってるのは私と潮田と伊藤義彦さんの3人だけですね。プリントとしては珍しいと思います。」
島尾伸三、潮田登久子
島尾伸三〈生活 1980-85〉
潮田登久子〈冷蔵庫〉
「洋館で暮らし始めた頃に、島尾伸三が半分壊れたスウェーデン製の大きな冷蔵庫を安く買ってきたんです。それが3人の暮らしにしては本当に大きいもので、違和感のあるものでしたけれど、それを使い始めました。モーターの音がうるさく、特に夜中になるとこれがガッタンと枕元で鳴り、ちょっと不安のよぎるような生活でしたが、“こういう生活が始まったのもなんか不思議だな”と思って、冷蔵庫を開けたり閉めたりして撮ったら面白い、自分の記録になるのではないかなと思って撮り始めました。」
潮田登久子〈冷蔵庫〉、島尾伸三・潮田登久子 資料一式
原美樹子〈発語の周縁〉〈雲間のあとさき〉
「撮影をした2004年は、長男が3歳、次男が1歳くらいの頃で、子育てが気の抜けないときでした。それまで街に出て写真を撮る機会が多かったのですが、段々そういうことができなくなってきて、身近なところに目を向け始めていた頃の写真です。偶然台所で撮ったもので、写っているのは、キッチンのシンクの上のボールに入った凍った卵です。撮影した時はそんなに覚えていないのですが、冷蔵庫に入れていた卵がたまたま凍っていたので、“不思議だな”と思って撮りました。」
原美樹子
原美樹子〈発語の周縁〉〈雲間のあとさき〉
竹谷出〈にほんのかけら〉
「何かひとつテーマを決めて、それをじっくり撮るというのが私の性にはどうもあわず、あちこち行って日本をうろうろしていました。今回は、2017年の私の最初の写真集『にほんのかけら』から出していただき、北海道から沖縄の順で並んでいます。この土地のこれを撮りに行くということではなく、この地域のここに行って、ここを見てみようとある程度の地域を決めて、そこを歩いたり、車でうろうろしたり、偶然あったものを撮っています。私は、写真の偶然性というものがものすごく魅力的だと思うので、そういうことにこだわっています。」
竹谷出
竹谷出〈にほんのかけら〉
宮本隆司〈建築の黙示録〉
「このビール工場の解体の写真なんですが、ヱビスビールの工場のすぐ脇、今でもマンションが残っているんですけれども、そこに今から40年ぐらい前、1984年から90年まで住んでいたんです。ちょうどその頃、私は〈建築の黙示録〉というシリーズを撮影していまして、いわゆる廃墟ではないのですが、解体中の建築をあちこちに行って撮っていたんです。それでこのビール工場を思い出して、許可をとって撮影したのがこの写真です。」
宮本隆司
宮本隆司〈建築の黙示録〉
宮崎学〈アニマル黙示録 イマドキの野生動物〉
「僕は、普段は長野県の山の中に住んでいます。野生動物たちがどうやって私たちを見ているか、〈アニマル黙示録〉というテーマで撮影しています。動物の目線で見ていくと、人間の面白さ、社会の面白さが見えてくるものです。人間の暮らし、生活、どうやって生きているかというような社会性みたいなものを、動物たちは見抜いている、その辺が面白くて、僕はずっとテーマにしているわけです。」
宮崎学
宮崎学〈アニマル黙示録 イマドキの野生動物〉
土田ヒロミ〈フクシマ2011-2017〉
「2011年の 5月から福島に取材に参りました。人間と自然の関係を撮りたい、ということが僕の取材の中心的なテーマでした。人と共に風景を作っていた自然が、人間がいなくなることで、そのバランスが大きく崩れてくる、という風景を撮ってきました。人間と自然が共存、調和していく、そういう日本の象徴的な文化を表現できれば、という思いで福島を撮っております。」
土田ヒロミ
土田ヒロミ〈フクシマ2011-2017〉
展示風景画像 撮影:いしかわみちこ
〇「TOPコレクション 明日の食卓」展
2026年7月2日(木) ~ 9月21日(月・祝)
東京都写真美術館 3F展示室
https://topmuseum.jp/exhibition/5419/
左から:島尾伸三、潮田登久子、原美樹子、宮本隆司、宮崎学、土田ヒロミ、竹谷出の各氏(2026年7月内覧会にて)「これは1980年代の初頭なんですけども、(中略)使っている印画紙は、航空印画紙といって地図を作成するときに使っているバライタ紙なんです。なぜこの紙を使ったかというと、グレーのトーンだけで作りたかったんです。今見るとちょっと黒が強いなと思うんですけど、グレートーンを生かすために航空印画紙を使いました。当時、今でももうこの印画紙は作っていないですけども、この紙を使ってプリントを作ってるのは私と潮田と伊藤義彦さんの3人だけですね。プリントとしては珍しいと思います。」
島尾伸三、潮田登久子
島尾伸三〈生活 1980-85〉潮田登久子〈冷蔵庫〉
「洋館で暮らし始めた頃に、島尾伸三が半分壊れたスウェーデン製の大きな冷蔵庫を安く買ってきたんです。それが3人の暮らしにしては本当に大きいもので、違和感のあるものでしたけれど、それを使い始めました。モーターの音がうるさく、特に夜中になるとこれがガッタンと枕元で鳴り、ちょっと不安のよぎるような生活でしたが、“こういう生活が始まったのもなんか不思議だな”と思って、冷蔵庫を開けたり閉めたりして撮ったら面白い、自分の記録になるのではないかなと思って撮り始めました。」
潮田登久子〈冷蔵庫〉、島尾伸三・潮田登久子 資料一式原美樹子〈発語の周縁〉〈雲間のあとさき〉
「撮影をした2004年は、長男が3歳、次男が1歳くらいの頃で、子育てが気の抜けないときでした。それまで街に出て写真を撮る機会が多かったのですが、段々そういうことができなくなってきて、身近なところに目を向け始めていた頃の写真です。偶然台所で撮ったもので、写っているのは、キッチンのシンクの上のボールに入った凍った卵です。撮影した時はそんなに覚えていないのですが、冷蔵庫に入れていた卵がたまたま凍っていたので、“不思議だな”と思って撮りました。」
原美樹子
原美樹子〈発語の周縁〉〈雲間のあとさき〉竹谷出〈にほんのかけら〉
「何かひとつテーマを決めて、それをじっくり撮るというのが私の性にはどうもあわず、あちこち行って日本をうろうろしていました。今回は、2017年の私の最初の写真集『にほんのかけら』から出していただき、北海道から沖縄の順で並んでいます。この土地のこれを撮りに行くということではなく、この地域のここに行って、ここを見てみようとある程度の地域を決めて、そこを歩いたり、車でうろうろしたり、偶然あったものを撮っています。私は、写真の偶然性というものがものすごく魅力的だと思うので、そういうことにこだわっています。」
竹谷出
竹谷出〈にほんのかけら〉宮本隆司〈建築の黙示録〉
「このビール工場の解体の写真なんですが、ヱビスビールの工場のすぐ脇、今でもマンションが残っているんですけれども、そこに今から40年ぐらい前、1984年から90年まで住んでいたんです。ちょうどその頃、私は〈建築の黙示録〉というシリーズを撮影していまして、いわゆる廃墟ではないのですが、解体中の建築をあちこちに行って撮っていたんです。それでこのビール工場を思い出して、許可をとって撮影したのがこの写真です。」
宮本隆司
宮本隆司〈建築の黙示録〉宮崎学〈アニマル黙示録 イマドキの野生動物〉
「僕は、普段は長野県の山の中に住んでいます。野生動物たちがどうやって私たちを見ているか、〈アニマル黙示録〉というテーマで撮影しています。動物の目線で見ていくと、人間の面白さ、社会の面白さが見えてくるものです。人間の暮らし、生活、どうやって生きているかというような社会性みたいなものを、動物たちは見抜いている、その辺が面白くて、僕はずっとテーマにしているわけです。」
宮崎学
宮崎学〈アニマル黙示録 イマドキの野生動物〉土田ヒロミ〈フクシマ2011-2017〉
「2011年の 5月から福島に取材に参りました。人間と自然の関係を撮りたい、ということが僕の取材の中心的なテーマでした。人と共に風景を作っていた自然が、人間がいなくなることで、そのバランスが大きく崩れてくる、という風景を撮ってきました。人間と自然が共存、調和していく、そういう日本の象徴的な文化を表現できれば、という思いで福島を撮っております。」
土田ヒロミ
土田ヒロミ〈フクシマ2011-2017〉展示風景画像 撮影:いしかわみちこ
〇「TOPコレクション 明日の食卓」展
2026年7月2日(木) ~ 9月21日(月・祝)
東京都写真美術館 3F展示室
https://topmuseum.jp/exhibition/5419/
