今天的开放时间 (10:00-20:00)

(c)National Film Board of Canada / NHK / Polygon Pictures

Muybridges Strings

1F

Sep. 17Oct. 7, 2011

  • Contact: POLYGON PICTURES, Yamamura Animation Muybridges-strings@ppi.co.jp
  • Sep. 17Oct. 7, 2011
  • Closed September 20 (Tue), 26(Mon) / October 3(Mon)

A Program (28min)
『Muybridges Strings』+The Making of 『Muybridges Strings』 
■Admission : ¥500


B Program (63min)
『Muybridges Strings』+NFB Works+Koji Yamamura's Works 
■Admission : Adults¥1,500

【Running Time】


 

映画の発明に大きなインスピレーションを与えたイギリス出身の写真家エドワード・マイブリッジの波乱な人生と、「母と娘」のもう一つの物語が、バッハ「蟹のカノン」の音楽の構造によって紡がれる。
時間を止めることは出来るだろうか?時間を反転することは?山村浩二の『マイブリッジの糸』は、1878年に馬のギャロップの連続動作を撮影することに成功した写真家エドワード・マイブリッジと、母と娘の情景、ふたつの世界の対比により、「時間」を思念するアニメーションだ。作品は、カリフォルニアと東京、19世紀と21世紀を往き交いながら、マイブリッジの波乱に満ちた人生のハイライトに焦点を当て、一方では母親のシュールな白昼夢を紡いでいる――それは、人生の過ぎ去る一瞬を捉えたい、幸福の時間を凍結保存したいという、人間の飽くなき欲望を探る詩的な衝突である。山村浩二の洗練された芸術性とノルマン・ロジェのサウンドトラックに彩られ、『マイブリッジの糸』は、決別に至るつながりを観察し、人生行路に視線を定め、J.S.バッハ作カノンの透明な音色の上に浮遊する時の瞬間を体感させてくれる。



●Aプログラム
『マイブリッジの糸』
2011年/カナダ・日本/12分38秒/セリフなし/字幕:英語、日本語/カラー&白黒

『東京/モントリオール』
~「マイブリッジの糸」制作風景~
2011年/日本/14分55秒/カラー
監督、撮影、編集:山村浩二、山村早苗
制作:ヤマムラアニメーション

東京での作画風景と、モントリオールでの音響製作を描いた『マイブリッジの糸』メイキング・ドキュメンタリー。
(c)National Film Board of Canada 
 



●Bプログラム

『カノン』
(1964年/カナダ/9分16秒/セリフなし/カラー)
監督:ノーマン・マクラレン、グラント・マンロー/光学効果:J.ギリッシー/撮影:ロバート・ハンブル/音響:ロン・アレクサンダー/音楽:エルドン・ラスバーン/製作:NFB


NFBのアニメーション部門の創始者であるノーマン・マクラレン作『カノン』は、音楽のカノン形式(輪唱)を見事に映像化した知的で楽しい傑作。もともと音楽教育の目的で製作された本作は、積み木、切り紙、実写と多彩な手法を用い、3部作として構成されている。
バッハの「蟹のカノン」に着目し、音楽形式と映像の関係を追求した『マイブリッジの糸』で、NFBとの共同制作にあたり、山村は冒頭のシーンで『カノン』へのオマージュを捧げている。
(c)National Film Board of Canada 

 

『心象風景』
(1976年/カナダ/7分31秒/セリフなし/白黒)
監督:ジャック・ドゥルーアン/プロデューサー:ガストン・サリュー/製作:NFB

風景を描いている画家が画布の中へ入っていき、自身の心象風景と出会っていく。山村が15歳の時、はじめてNFB作品に出会った時の1本。絵画的な濃淡のある絵が動く映像に、それまでのアニメーション観を一新させられ、その可能性に開眼する。手法はロシアのアレキサンダー・アレクセイエフとアラン・パーカーが発明したピンスクリーンという装置を用いて制作されている。その特殊な技法は、映画の最後に画面がズームアウトしピンスクリーンの装置が写しだされることで明かされている。
(c)National Film Board of Canada 


『ビーズゲーム』
(1977年/カナダ/5分35秒/セリフなし/カラー)
監督:イシュ・パテル/音楽:J. P.ゴーシュ/エグゼクティブプロデューサー:デレク・ラム/製作:NFB

黒地にカラフルなビーズを並べ点が線になり、面になり、絵ができていく。ビーズが細胞の様に増殖しては、いろいろな生き物へと進化をくり返す。インドの打楽器と細胞のビートがシンクロして、最後は文明批判と独自の宇宙哲学に発展していく。 山村は20歳の時、第1回広島国際アニメーションフェスティバルで、この作品を含むイシュ・パテル監督の回顧上映を観て、アニメーションの作家になることを決意する。山村の人生に大きな影響を与えた一作。
(c)National Film Board of Canada 



『技』
(2006年/カナダ、スイス/3分51秒/セリフなし/カラー)
監督:ジョルジュ・シュヴィッツゲベル/音楽:セルゲイ・プロコフィエフ/プロデューサー:ジョルジュ・シュヴィッツゲベル、ミッシェル・ベラン、マルセル・ジャン/製作:NFB、スタジオ GDS

2000年に入り NFBは国際共同製作を積極的に進めている。この作品はスイスとの共同制作。
スイスを代表するインディペンデント・アニメーション監督ジョルジュ・シュヴィッツゲベルもまた、NFB作品、特にノーマン・マクラレンから多大な影響を受けている。絵の枚数と、拡大、縮小の倍率の規則を元に絵を描いてゆき、めくるめくメタモルフォーゼを繰り返すことで空間が歪み、入れ子状に繋がっていく。数学的秩序が作りだす混沌の世界。
(c)2006 Schwizgebel / NFB / TSR 



『ワイルド ライフ』 (アジア・プレミア!!!)
(2011年/カナダ/13分10秒/英語/字幕:日本語/カラー)
監督:アマンダ・フォービス、ウェンディ・ティルビー/音楽:ジュディス・グルーバー=ステッツァ/プロデューサー:マーシー・ページ、ボニー・トンプソン/製作:NFB

草原の美しさ、ホームシック、厳しい自然環境と人間の運命。1909年にイギリスからカナダへ渡った男のカナダ開拓時代の実話を元にした物語。 アマンダ・フォービスとウェンディ・ティルビーの共同監督として『ある一日のはじまり』以来2作目、12年ぶりの作品。2004年に山村がフランスの映画祭で、NFBで制作しているこの二人の監督と会った際、「自分もいつか NFBで制作したい」と話したことが、『マイブリッジの糸』制作の直接的切っ掛けとなった。企画から7年後、お互い同じ2011年にNFBで新作を完成させることとなった。そして今回がアジア・プレミア上映となる。
(c)National Film Board of Canada



『Fig(無花果)』
(2006年/日本/5分/セリフなし/カラー)
監督:山村浩二/音楽:山本精一/製作:イメージフォーラム/配給:ダゲレオ出版

アニメーション生誕100年を記念して日本の16人の作家が参加し製作されたオムニバス長編映画『TOKYO LOOP』(75分)の中で山村浩二が担当したパート。それぞれ全員が東京をテーマに作品を製作した。東京の夜の孤独と豊かさに魅了されさまよう一夜の詩。数年前に描いた“Table”のドローイングイメージが発想の原点になっている。
(c)Yamamura Animation 



『こどもの形而上学』
(2007年/日本/5分/セリフなし/カラー)
監督:山村浩二/音楽:セルゲイ・プロコフィエフ/編曲:冷水ひとみ/プロデューサー:山村浩二/製作:ヤマムラアニメーション

数字頭のこども、顔を巻き取り携えるこども。両目を魚にサポートされるこども、口がチャックでもの言えず、開けてもまたチャックがあるこども…こどもの生態と哲学を、悲しみとユーモアを添えてスケッチする。フランスの児童映画祭“image par image”(2006)のポスターのために描いたイラストからイメージを発展させた。
(c)Yamamura Animation 



『マイブリッジの糸』(2011年/カナダ・日本/12分38秒/セリフなし/字幕:英語、日本語/カラー&白黒)


Lecture

初日舞台挨拶開催
Sep. 17 (Sat) 10:20の回上映前
登壇者:山村浩二監督
※予告編の上映はございません。本編からの上映となります。
スペシャルトーク開催!
Sep. 17 (Sat) 19:05の回終了後

山村浩二監督 × マイケル・フクシマ氏(NFBプロデューサー)
※予告編の上映はございません。本編からの上映となります。

山村 浩二監督サイン会開催!
Sep. 19 (Mon) 11:10の回終了後
Sep. 19 (Mon) 12:50の回終了後

19日(月・祝)11:10の回終了後(12:20~12:40)/12:50の回終了後(14:00~14:20)の2回、山村 浩二監督のサイン会を開催致します。
※フリップブック「マイブリッジの糸I」、「マイブリッジの糸II」、『マイブリッジの糸』ポスターいずれかをお買い上げ の方に限定させていただきます。

スペシャルトーク開催!
Sep. 24 (Sat) 19:05の回終了後
ゲスト:片山杜秀 氏(音楽評論家・思想史研究者)
聞き手:塩田周三 氏(ポリゴン・ピクチュアズ)
スペシャルトーク開催!
Oct. 1 (Sat) 19:05の回終了後
山村浩二 監督×三井圭司(東京都写真美術館・学芸員)
聞き手:塩田周三 氏(ポリゴン・ピクチュアズ)
※予告編の上映はございません。本編からの上映となります。
舞台挨拶
Oct. 7 (Fri) 19:30の回上映後
登壇者:山村浩二監督