Slice of the universe

2013年個展「猿へ」(三菱地所アルティアム,福岡)で発表された銀河系の写真がページカールエフェクトでめくられ続ける小型作品をインスタレーション化したもの。銀河系の静止画がゆっくりとページめくりエフェクトでめくられ続けるが、常に現れる銀河系は全く同じ画像である、という基本的な映像の構造は同じく、壁に取り付けられた黒いロール紙の上にプロジェクションされ、映像の中のページめくりと、実際の紙との関係性が導入された。iPhone登場以降に全盛を極めた、実際のメディアのテクスチャーをインターフェイス空間に持ち込むデザイン技法「スキューモーフィズム」の時代に生み出された、画面の中でもリアルに紙をめくるようなアニメーションのエフェクトを使用し、その軽薄なアイデアと、「無限」を連想させる宇宙空間の画像を組み合わせて、めくられ続けても、全く厚みが変わらない永遠の画像を実現している。