映像提供:NTTインターコミュニケーション・センター [ICC]

「ゴットは、存在する。」と同時にICCで展開されたインスタレーション作品。中央にオフィスのデスクやコンピュータ、ゴミ箱などが置かれた、一見するとオフィスのように見える部屋がある(アーサーCクラーク「2001年宇宙の旅」でデイビッド・ボウマンが最後に到達する部屋がイメージされた)。展示空間には、様々な場所に様々なサイズや角度で描かれたマウスカーソル(矢印記号)があり、それをカメラで撮影し、展示空間のコンピュータの画面に中継されている。鑑賞者がマウスを動かすと、画面の中の撮影されたカーソルが絵面ごと動き、遠くにある中継されたマウスカーソルを操作しているような状態になる。スクリーン中央にはテキスト入力エリアがあり、そこをクリックすると下の階の「ゴット〜」の展覧会場と接続され、メッセージを送信できた。通常、平面的で、インターフェイス上で空間性のないマウスカーソルのイメージを、ライブ中継される現実空間と接続し、生の現実と記号との関係性に揺らぎをもたらせている。