SHI KA KU NO MU KO U
2つの空間から構成されるインスタレーション作品。最初に見るのは壁面に投影されたドローイングがアニメーションする映像。次の部屋に入ると、そこにはコンピュータとペンタブレットがある。観客がペンタブレットで絵を描こうとし、ペンがタブレットに触れた瞬間に部屋の照明と画面が消えて真っ暗になり、ペンの動きに合わせた音が再生される。ペンを持ち上げると部屋の照明が戻り、画面上には暗闇で描いたドローイングが表示される。自分が描いている絵の視覚的なフィードバックを断ち切り、音に気分がドライブされることで、無意識に自分に課しているリミットを取り払ったドローイングを描くことが狙われた。書き終わって元の部屋に戻ってくると、自分のペンが暗闇で勢いよく動かされていた様子が投影されていたと気がつく仕組みになっている。